国産エンジンで”J-CIM”を!フォーラムエイトが「3DCAD Studio」を発売
2013年12月3日

管理人のイエイリです。

今、建設業界では建築ではBIM(ビルディング・インフォーション・モデリング)、土木ではCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の普及が進みつつあります。

ところが、その中心となる3次元CADは、ほとんどが外国製品です。そこで、CADの心臓部となる「3次元CADエンジン」を「関西大学カイザー・プロジェクト」が国産で開発したという話は、昨年(2012年)12月19日付けの記事で紹介しました。

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「関西大学カイザー・プロジェクト」の記者会見であいさつする関西大学の楠見晴重学長(左)と関西大学総合情報学部の田中成典教授(右)(写真:家入龍太)

あれから1年、この切り取り3次元CADエンジンを使用した製品版のソフトがついに完成しました。今月、フォーラムエイトが発売する新製品で、その名は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

「3DCAD Studio」

 

と、同社の3次元構造解析ソフト、「Engineer's Studio」とそろえたネーミングなのです。

ちなみに、価格は18万円(税別)とリーズナブルです。

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12月にフォーラムエイトが発売する国産3次元CAD「3DCAD Studio」(資料:フォーラムエイト。以下同じ)

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モデリング機能の一例

それもそのはず、「Engineer's Studio」と同じく、フォーラムエイトの共有データフォーマットやアプリケーション開発フレームワーク、共通ユーザーインターフェースによって開発されたため、Engineer's Studioなどとの親和性が高くなっています。

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フォーラムエイトの共有データフォーマットやアプリケーション開発フレームワークに乗って開発された「3DCAD Studio」

これは、何を意味しているかというと、同社のバーチャルリアリティーソフト「UC-win/Road」や土木構造物の設計ソフト「UC-1シリーズ」などと連携して、

 

一大CIMソリューション

 

を構築する一つのステップなのです。

フォーラムエイトはソフト開発力を生かして、自社のソフト製品をBIM/CIMのデータ交換フォーマットである「IFC形式」に対応させたり、自社製品同士の間でのデータ交換機能を着々と整備したりしてきました。

そして、頻繁にソフト間のデータ連携図を更新しているのです。

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2013年12月現在のフォーラムエイトのデータ連携図

フォーラムエイトはWindowsが登場する前のMS-DOSの時代から土木設計のソフトを地道に開発してきました。建築のBIMでは、日本製のソフトが連合した「J-BIMプロジェクト」の活動が注目を集めていますが、フォーラムエイトはその土木版である“J-CIM”を自社の中で構築しつつあるのかもしれませんね。

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