管理人のイエイリです。
世界中のBIM/CIMパーツが無料ダウンロードできるサイト、「BIMobject」は、海外製のパーツが多いイメージですが、「インフラ・土木」のコーナーを見てみると、日本ぽい仮設材や建機などの3Dパーツが結構あることに気付きます。
その理由は、土木分野のCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)ソフトユーザーで構成する「Civilユーザ会」(以下、CUG)と、BIMobjectの日本法人であるBIMobject Japan(本社:東京都新宿区)がこのほど連携し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
CUGメンバーが作成
した308個ものCIMパーツを、BIMobject上で無料公開したからなのです。(野原ホールディングスのプレスリリースはこちら)
一方、CUGのウェブサイトにも「3次元部品モデル ダウンロード」コーナーが開設され、BIMobjectを通じてCUGが提供したCIMパーツをダウンロードできるようになりました。利用にはBIMobjectのID登録が必要です。
CUGのウェブサイトには、日本用のパーツだけが掲載されているので、日本の現場業務にはこちらのサイトから選んだ方が便利でしょう。
ずらりと並ぶCIMパーツのアイコンをクリックすると、それぞれの画面が立ち上がり、ダウンロードへのリンクが張られています。
収録されているパーツは、建設機械や足場、土止めなど仮設材、マンホールなどのコンクリート二次製品のほか、カラーコーンなどの安全標識、さらには現場事務所など、施工計画をCIMソフトや3DCADなどで作成するために必要なものが一通りそろっています。
さらに、土木ならではのパーツとしては、山岳トンネル工事用の
ジャンボブレーカー
や、使用中の水道管を止めずに分岐させるときに使う「不断水バルブ」といった、マニアックなものまで掲載されています。
ちょっと前までなら、これらのパーツは何十万円も払って購入したり、自分で手間ひまかけて自作したりする必要がありました。
しかし、今回、CUGメンバーの力作パーツが無料公開されたことで、土木分野でのCIMソフト活用がぐっと楽になりました。
国土交通省では、2023年度からいよいよ橋梁やトンネルなどの大規模構造物の詳細設計や工事で、BIM/CIMの使用が原則化されます。
まだ、3DやCIMを導入していない企業はこれからの1年間、これらのCIMパーツをフルに活用し、3Dモデリングなどを特訓してみてはいかがでしょうか。