管理人のイエイリです。
iPhoneによる点群計測やVR(仮想現実)モデル化、現場のデジタルツイン化など、3Dの世界では若手技術者の活躍が目立っています。
BIM/CIM界の“若手のホープ”として注目される一人が、鳥取市内の建設コンサルタントを経て、2022年6月にONESTRUCTION(本社:鳥取県鳥取市)の取締役CTO(最高技術責任者)に就任した宮内芳維氏です。
(※)BIM:ビルディング・インフォメーション・モデリング、CIM:コンストラクション・インフォメーション・モデリング
同社では、周辺地形に合わせた詳細度(LOD)400クラスのBIM/CIMモデルの作成や利活用などのコンサルティングサービスを行っています。
宮内氏がこれまでの経験で課題と感じていたのは、「クラウドに上がった3Dモデルをクルクル回して見ても、何の役にも立たない」「BIM/CIM専用ソフトを使うスキルがないと何もできない」といった、現場からの声でした。
そこで考えた新ビジネスは、BIM/CIMモデルの中身を
ナ、ナ、ナ、ナント、
ざっくり把握
できる「ダッシュボード」の開発だったのです。(ダッシュボード事業のウェブサイトはこちら)
例えば、上の橋梁のダッシュボードは、現場監督が工事管理を行うために作成したものです。
工事内容やその日の施工数量、最低気温予測などの工事情報が一目でわかります。最低気温情報は気象庁のデータを取得し、5度以下の日は自動的にアラートが出るようになっています。
このダッシュボードを発注者や協力会社とウェブ上で共有すれば、これまでのように大量のExcelデータを作ったり、送ったりする手間ひまから解放されます。
鉄筋データが入力されたBIM/CIMモデルからは、配筋情報のダッシュボードを作り、鉄筋の発注数量チェックや見積もりのミス発見などに役立ちそうです。
建築物の施工管理では、BIMモデルを階層別にまとめたダッシュボードが役立ちます。壁や床、家具の数量など、対象構造物に関するすぺての情報を簡単に引き出せます。
このほか、設備のダッシュボードなども、現場技術者のニーズに応じて自由自在に開発できます。
「ダッシュボードがあれば、BIM/CIMデータをグーグル検索のように業務に使えます」と宮内氏は説明します。
つまり、BIM/CIM界で長年の課題となってきたBIMの「I」、すなわち
属性情報を現場で活用
するためのツールが、ダッシュボードと言えるでしょう。
ONECONSTRUCTIONでは、「お試しプラン」や「オリジナル開発プラン」などを用意しており、1週間から1カ月でダッシュボード開発を行っているので、気になる方は同社に問い合わせてみてはいかがでしょうか。