BIMで施工管理!計測技研がTeklaデータを使った「鉄骨建方Webシステム」を開発
2014年3月28日

管理人のイエイリです。

ビルなどの鉄骨工事で重要なのは、鉄骨の中心線を設計図通りに精度よく組み上げることです。最近は柱や梁が斜めになったり、曲線になったりする建物も多くなり、精度管理も3D座標で行う必要があります。

こんな鉄骨工事や外装工事などの精度管理を効率的に行うため、計測技研(本社:兵庫県尼崎市)は、トータルステーションとスマートフォン、クラウドサーバーからなる「鉄骨建方Webシステム」を開発しました。

「鉄骨建方Webシステム」の全体図(資料・写真:特記以外は計測技研。以下同じ)

「鉄骨建方Webシステム」の全体図(資料・写真:特記以外は計測技研。以下同じ)

精度管理のもとになるデータは、

ナ、ナ、ナ、ナント、詳細構造設計用BIMソフト

 

TeklaStructures

 

の部材データを使用しているのです。

TeklaStructuresで作成したBIMモデルから、通りや柱、梁などの部材データを抽出して、座標データに変換。そのデータをクラウドサーバーにアップします。

現場ではサーバーからスマホに座標データをダウンロードしてトータルステーションの計測結果と比較し、鉄骨の精度管理を行います。

その結果をスマホからクラウドサーバーに送信することにより、鉄骨工事の進ちょく状況や施工精度などのデータを工事関係者が共有できます。

そしてスパンやレベルの調整、コンクリート打設、外装工事などの後工程にシームレスに利用する、というわけです。また、計測値をTeklaStructuresの属性情報などに入力することも簡単にできるそうです。

TeklaStructuresで作成したBIMモデルが元データになる

TeklaStructuresで作成したBIMモデルが元データになる

クラウドサーバーからスマホに鉄骨の座標データを読み込み、トータルステーションで計測

クラウドサーバーからスマホに鉄骨の座標データを読み込み、トータルステーションで計測

計測に使用するトータルステーション「NET1200」とスマホ(写真:家入龍太)

計測に使用するトータルステーション「NET1200」とスマホ(写真:家入龍太)

クラウドサーバーに戻された精度管理のデータ。設計図の値との違いが色分け表示される

クラウドサーバーに戻された精度管理のデータ。設計図の値との違いが色分け表示される

TeklaStructuresからの座標データ取り出しや、現場での計測結果入力などはすべて自動的に行われるので、データの転記ミスなどのヒューマンエラーが起こりません。

そして、従来よりもスピーディーに計測の準備作業が行えます。同社はTeklaStructuresのBIMモデルを受け取った後、

 

最短、数分で準備完了

 

できるとのことです。

計測技研の代表取締役社長を務める橋村義人さん

計測技研の代表取締役社長を務める橋村義人さん

東京事務所の風景(写真:家入龍太)

東京事務所の風景(写真:家入龍太)

計測技研は本社と東京事務所を合わせて60人の会社です。システム開発やクラウドサーバーの管理は自社で行っているとのこと。工事測量を本業とする会社とは思えないほど、素晴らしいIT活用力ですね。

(Visited 8 times, 1 visits today)

Translate »