管理人のイエイリです。
以前に比べて、マンションで犬を飼っている人が増えましたね。それもそのはず、首都圏でペット飼育が認められているマンションは1990年には7%だけだったのが、2010年には80%と大幅に増えているからです。
それにともない、ペットマーケットの市場規模は1兆5000億円にも成長しているそうです。
この市場に工務店やハウスメーカー、建材・住設メーカーも新規参入の道を開こうと、このほど
犬と住まいる協会
が設立されました。(ウェブサイトはこちら)
ペット市場は拡大しているのに、ペットと住むための住宅の市場はそれほど伸びているとは言えません。「その理由は、モノと人材が足りていないから」と理事長を務める野中英樹氏は語ります。
例えば、犬の習性に合った建材・設備の開発もあまり進んでいません。散歩から帰った犬は水を飲みますが、足を洗うための「フットシャワー」に水飲み場を付けるという単純なアイデアでも特許になってしまうくらいなのです。
また、愛犬家もかわいい子のためには、リフォーム工事や犬用の設備工事に対してお金を惜しみません。例えば犬用のトリミング台やドライヤー、バスタブなどを装備した数百万円の専用ルームを作りたいという愛犬家も少なくないようです。
同協会は企業や教育機関、NPO、個人などを会員とし、人と犬が快適に暮らせる建築やインテリア・エクステリアに関する幅広い知識を保有した人材を育成することなどを目的としています。会員には、愛犬家に対するビジネススキルを高められるなどのメリットがあります。
犬と住まいる協会の事務局は、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトとも連携できる外構・造園設計用の3次元CAD「RIKCAD」を開発・販売するユニマットリックの社内に置かれ、同社の代表取締役社長、小松正幸氏と専務取締役の村上徳子氏も理事として参加しています。
その結果、RIKCADにも犬との共生をにらんだ変化が起こりつつあります。まずは、犬の3Dモデルが搭載されたことです。これまでは犬の写真を張り付けて外構のCGを作ることも多かったそうですが、「3Dモデルにすることで、様々な角度から犬を表現できるようになる」と小松氏は説明します。
RIKCADへの今後の機能追加については、さらに驚きのプランがありました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
犬と植物の相性診断
機能なども、今後、追加する予定だそうです。
例えば、RIKCADで設計した庭や外構に、犬種を指定してボタンを押すと、犬にとって有害なタマネギやクリスマスローズなどに警告マークが表示される、といったシミュレーションもできるようになりそうですね。まさに犬と植物の“干渉チェック”です。
同社では今後、協会の活動を通じて情報収集を行い、こうした機能をRIKCADに搭載していく方針とのことです。