管理人のイエイリです。
米国・ヒューストンで開催中の3Dレーザースキャナー関連技術の展示会イベント「SPAR International 2015」の出展社は、前回の48社に比べて71社と大きく伸びました。
去年に引き続き、日本から唯一、出展したのは点群処理ソフト「InfiPoints」の開発元であるエリジオン(静岡県浜松市)です。
世界的に見ると、日本のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)など3D関連ソフトのシェアは欧米メーカーに比べると非常に小さいですが、このイベントでは存在感を示しています。
各社が自社製品の概要を発表するセッションで行われた同社のセミナーは昨年、十数人程度しか集まりませんでしたが、今回、会場はかなり埋まり、
ナ、ナ、ナ、ナント、
立ち見も出るほど
の盛況ぶりだったのです。
このセミナーではInfiPointsの機能を用いて、点群データからプラント施設の配管を3Dモデル化する、建物の点群から施工図を作成する、高架橋が複雑に交錯する首都高速道路の点群データを使って橋桁裏面を検査するためのシミュレーションを行う、といった幅広い活用事例が紹介されました。
3Dレーザースキャナーで計測した点群データを3Dモデルに加工したり、図面化したりするソフトは様々なものがありますが、機能が偏っているものが多いのが現状です。
その点、エリジオンは点群ユーザーをこまめに回り、2D図面作成機能などユーザーが実務で必要とする機能をInfiPointsに
地道に盛り込んだ
ため、世界のユーザーに好評を博しているのです。
ユーザーの要望と誠実に向き合い、製品開発に取り入れる日本ならではの「お・も・て・な・し」の心が、評価されているとも言えます。
日本の点群処理ソフトも、草刈りをせずに地表面を取り出す機能をもったものなど、ユニークなものが開発されています。
英語版を作って世界市場で勝負すると、日本製ソフトにBIM/CIM関連ソフト対する評価も上がってきそうです。ぜひ、次回のSPARではほかの日本ベンダーも参加してほしいですね。