管理人のイエイリです。
日本発のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトとしてここ数年、存在感を増してきた福井コンピュータの「GLOOBE」の最新版、「GLOOBE
2016」(PDF)が7月28日に発売されることになりました。
今回のバージョンアップの目玉は、なんと言ってもBIMモデルとFM(ファシリティー・マネジメント)用ソフトとを連携させる機能を実現したことでしょう。
ナ、ナ、ナ、ナント、
数万点のBIMパーツ
を自動分類し、FM用データベースに変換する「FM連携」のオプションが用意されたのです。
このオプションには「マイニング機能」が搭載されており、GLOOBEのBIMモデルをFMシステムの長期修繕・更新計画作成支援システム「FM-Refine」と連携し、即座に中長期修繕計画をシミュレーションできるようになりました。
またまた、日本発のソフト同士による「J-BIM連携」が拡大したわけですね。今後、対応できるソフトを順次、増やしていく計画のようです。
このほかの新機能としては、扉や障子の平面・断面など、設計で重要なディテールを自由に作成できる機能が搭載されるなど、詳細な表現力が向上しています。
3DのBIMモデル上に寸法線や引き出し線をダイレクトに入力する機能も搭載されました。2Dの図面と3DのBIMモデルを同時に表示することで、設計イメージの共有など新しいBIMモデルの活用が行えます。
図面上の問題個所の指摘や修正の指示などに便利なのは、
雲形リスト機能
が搭載されたことです。
図面上の雲形マークと、一覧表形式のリストが連動し、リストをクリックすると図面上の問題個所にジャンプしてすぐに修正が行えます。
雲形リスト(左)をクリックすると、図面上の問題個所に即ジャンプ(右)して修正できる● |
このほか、複数のパソコン感でレイヤや線種などの作業環境を統一する機能や、CGパース作成時に建物の垂直部分を強調する「あおり補正」を簡単に行える機能、日本的な畳目地や延焼ラインを表現する機能など、100項目以上の機能アップを図っています。
「GLOOBE 2016」のソフト本体やオプションは1年契約の「レンタルパック」として提供されます。気になるお値段ですが、GLOOBE 2016が年間14万4000円(税別。以下同じ)、新オプションの「FM連携」が同9万6000円となっています。