“便器発電”で照明! LIXILと東北大がゼロ・エネルギー・トイレを開発
2015年6月10日

管理人のイエイリです。

東日本大震災で被災した東北大学は、ライフラインの停止により学内のトイレ利用環境が極めて悪化しました。

そこでLIXILと東北大学大学院工学研究科都市建築学専攻の石田壽一教授、小林光准教授らの研究グループは、災害時にもトイレを快適に使える「ゼロ・エネルギー・トイレ(以下、ZET)」を開発する共同研究を2014年7月から行っています。

ポイントは、停電時にトイレ内の照明をどう確保するかでした。

そこで研究グループが目をつけたのは、水洗トイレ便器への給水です。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

この水流で水力発電

 

を行ったのです。

そして外部給電が途絶したときも、この電力を蓄え、高効率LED照明と制御でトイレの運用を可能にする「ゼロエネルギートイレ照明システム」の構築に成功しました。

小便器 ZET / OFF (常時)(以下の写真:LIXIL)

小便器 ZET / OFF (常時)(以下の写真:LIXIL)

20150610-arrow

小便器 ZET / ON (非常時)

小便器 ZET / ON (非常時)

大便器ZET / OFF (常時)

大便器ZET / OFF (常時)

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大便器ZET / ON (非常時)

大便器ZET / ON (非常時)

また、最小の消費エネルギーで最大の明るさ感を得るために、

 

新たなLED照明も開発

 

しました。

人間の目には、暗いところでは青緑色のような短波長の光をより明るく感じる「プルキンエ効果」というものがあります。LED照明ではこれを利用しています。

東北大大学院工学研究科キャンパス内にはZETの実証サイトが設置され、男女トイレごとに発電量や蓄電量、照明電力使用量などの計測を行い、トイレの照明電源が水流による発電で確保できることを確認しました。

今後も実証研究により、より快適で高効率な運用ロジックを確立し、安定的なシステムを構築する構築していくとのことです。

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