管理人のイエイリです。
日本の“BIM元年”と言われる2009年から毎年、IAI日本が開催しているBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の仮想設計コンペ「Build Live Japan 2015 in 杵築」(以下、BLJ2015)が今日(9月9日)の13時から9月13日の13時までの96時間にわたって開催されます。
今回の課題は、大分県杵築市の城下町をBIMで再生しようというものです。
上の全景写真を見てわかるように、杵築市の城下町は昔をしのばせる建物が並ぶ一方、空き地も増えています。そこで今回は、城下町を再生するため、主要な空き地にどのような施設を建設すればよいかというアイデアを競います。
そして、バーチャルなコンペとはいえ、今回はリアリティーもあります。というのは、地元の杵築市や国土交通省九州地方整備局が
ナ、ナ、ナ、ナント、
BLJ2015を後援
し、コンペの結果を9月12日・13日、19日・20日には住民向けプレゼンテーションを行うからです。
その様子は地元の有志による動画配信グループ「ダダ漏れ放送局・坂道の城下町きつき『お城まつりTV』」が実況中継します。
優秀作品は、ひょっとするとプロジェクト実現への道が開けているかもしれませんね。
今回は敷地が広い地域にまたがるため、敷地全体をフォーラムエイトの協力によってバーチャルリアリティー(VR)化し、ネットで公開しています。視点を自由自在に動かして城下町の各部を見られるようになっています。
IAI日本が現地で撮影した課題敷地の写真と比べてみても、かなりリアルに作り込まれていることがわかります。
課題敷地(2)の写真(左)とVR(右)(以下、3点の写真:IAI日本) | |
課題敷地(4)の写真(左)とVR(右) | |
課題敷地(9)の写真(左)とVR(右) |
そして、BLJ2015の主役はなんと言っても参加チームです。今回は
合計12チームがエントリー
しました。メンバー数は7~51人で、合計150人以上が96時間を戦います。
既に各チームのブログやFacebookページには、BLJ2015への準備作業を行っている写真の数々がアップされており、各チームの意気込みを感じさせます。
今回で8回目を迎えたBLJは、初期のころのように「48時間耐久レース」のような過酷なコンペという緊迫感はなく、いい意味で力が抜けたリラックス感が感じられます。
BIMの活用が当たり前になり、BIMツールの活用スキルを競うというよりも、いかにプロジェクトのアイデアで勝負するかという時代になってきたのでしょうか。
なお、最終結果は10月23日に東京・有明で開催される建築イベント「ArchiFuture2015」の会場で発表され、各賞の表彰式と上位チームのプレゼンテーションが行われます。
各チームの皆さん、あまり徹夜などせず、リラックスしてBLJ2015を楽しんでくださいね。
●BLJ2015にエントリーしたチーム一覧
[エントリーNo1.] 山口大学大学院+山口大学 [エントリーNo2.] 中部大学 [エントリーNo3.] 国士舘大学 [エントリーNo4.] 芝浦工業大学大学院+芝浦工業大学 [エントリーNo5.] 日本文理大学 [エントリーNo6.] 前田建設工業株式会社+協力企業・大学 [エントリーNo7.] 沖縄VectorworksBIMユーザーグループ [エントリーNo8.] 大阪工業大学 [エントリーNo9.]東京都市大学 [エントリーNo10.] 芝浦工業大学大学院+芝浦工業大学 [エントリーNo11.] 大阪市立都島工業高等学校 [エントリーNo12.] 株式会社 八千代都市建築設計 |