管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)、i-Constructionなどについての講演をよく頼まれます。
講演依頼を受ける企業もソフトベンダーや建設会社のほか、人材派遣や商工会議所、銀行のほか証券会社などバラエティーに富んできました。
最近、ある証券会社の講演を行ったのですが、最後に“おまけ”としてあるデータを紹介しました。
そのデータというのは、BIM/CIM、i-Constructionなどの関連企業について、
ナ、ナ、ナ、ナント、
1年間の株価
がどう変わったのかを調べたものなのです。
下記がそのデータです。企業におけるBIM/CIM、i-Construction関連製品・サービスの売上比率などは各社バラバラですが、15社を選び、2016年末と2017年末の株価を調べ、前年比を計算してみました。
ちなみにこれらの15社は、2016年12月にある証券会社で行った講演の際に“関連銘柄”として紹介したものです。
私が挙げた銘柄のなかで、1位はゼンリン、2位は伊藤忠テクノソリューションズ、3位は日本ユニシスでした。
証券コード | 企業名 | BIM/CIM、i-Construction関連製品 | 2016年末終値 | 2017年末終値 | 前年比 |
9474 | ゼンリン | 3D都市モデルデータ | 2,126 | 3,795 | 179% |
4739 | 伊藤忠テクノソリューションズ | CIM-LINK(クラウド)、GEORAMA 3D、Navis+ | 3,040 | 4,890 | 161% |
8056 | 日本ユニシス | 住宅設計3次元CADシステム「DigiD」など | 1,470 | 2,346 | 160% |
4768 | 大塚商会 | BIM/CIMソフト販売、導入支援、コンサルティングなど | 5,460 | 8,640 | 158% |
6301 | コマツ | ICTバックホー、ICTブルドーザー、Smart-Constructionソリューションなど | 2,648 | 4,078 | 154% |
ADSK | Autodesk | BIM/CIMソフトの世界的ベンダー | 74 | 105 | 142% |
4356 | 応用技術 | BIM/CIM導入支援サービス、CIM用3次元土木パーツ | 547 | 767 | 140% |
7732 | トプコン | 3Dレーザースキャナー、MMS(モービルマッピングシステム)、ドローンなど | 1,762 | 2,437 | 138% |
8096 | 兼松エレクトロニクス | CATIA 3D EXPERIENCE | 2,507 | 3,380 | 135% |
7731 | ニコン | 子会社のニコン・トリンブルが3Dレーザースキャナーなど | 1,817 | 2,270 | 125% |
1433 | ベステラ | 3Dレーザースキャナーによる計測、ドローンによる空撮・測量、3Dモデリングなど | 1,773 | 2,177 | 123% |
9790 | 福井コンピュータホールディングス | BIMソフト「GLOOBE」、点群処理ソフト「TREND-POINT」など | 2,920 | 3,230 | 111% |
4748 | 構造計画研究所 | インドアマッピング&ナビゲーションプラットフォーム「NavVis」 | 2,158 | 2,268 | 105% |
4667 | アイサンテクノロジー | MMS(モービルマッピングシステム)、CIM対応測量ソフトなど | 4,080 | 3,280 | 80% |
3694 | オプティム | ICT建機の遠隔支援システム(コマツが導入) | 5,370 | 2,726 | 51% |
(参考) | |||||
日経平均株価 | 19,114.37 | 22,764.94 | 119% |
(注)Autodeskの株価はドル、ベステラは調整後株価
この間、アベノミクスなどの影響で日経平均株価も19%ほど上昇しましたが、これら15社のうち、
13社の株価が上昇
していたことがわかりました。うち、11社は日経平均株価の上昇率を上回っていました。
各社の株価に、BIM/CIM、I-Constructionの効果はどれだけ作用したのか不明ですが、株価は堅調ですね。
これ以外にも関連銘柄はたくさんあると思いますので、興味のある方は研究してみてはいかがでしょうか。