管理人のイエイリです。
主要部材から電線に至るまで、現場を高精度でくまなく3Dで記録できる点群データの活用が広がりつつあります。
エリジオンの点群ソフト「InfiPoints」は、測量機器メーカー各社の3Dレーザースキャナーから膨大な量の点群データを取り込み、パソコンの画面上で視点や視界を変えながらサクサク表示して見たり、距離を測ったり、3Dモデル化したりと多才な機能を持つソフトとして定評があります。
このソフトに2018年1月31日、VR(バーチャルリアリティー)に対応した「InfiPoints for Oculus」がリリースされることになりました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
ヘッドマウントディスプレー
の「Oculus Rift(オキュラス・リフト)」を着けて、点群データの世界に“没入”し、実物大で立体視できるようになるのです。
見上げたり、周囲を見回したりするように頭を動かすと、それに連動して周囲の点群の見え方が変わります。
Oculus Riftのコントローラーを操作すると、立ち位置を変えたり、ウオークスルーしたりすることもできます。
ビルの機械室にある設備や配管をリニューアルしたり、橋梁のメンテナンスを行ったりする場合に、事前に点群データの世界に入って予習や事前検討をしておくと、現場での作業もスムーズに行えそうですね。
VRの標準的な機能は、InfiPoints本体のライセンスを持ち、保守契約を継続中のユーザーは追加費用なしで使えます。
年間30万円(税別)のオプション機能を使うと、さらに点群データを使ったコミュニケーション力が高まります。
Oculus Riftを着けた複数の人が
点群データ内に集合
して、お互いの姿を“アバター”のように見ながら、会議や打ち合わせを行えるのです。
面白いのは、Oculus Riftのコントローラーをバーチャルなレーザーポインターとして使い、点群内の各部分をレーザー照射して問題箇所などを「ココ」と指し示すことができる点です。
言葉などで言うよりもわかりやすく、ミスが起こりにくくなりますね。
3Dレーザースキャナーもだんだん低価格化してきましたので、現地調査などで現場を一発で記録し、社内に持ち帰るツールとしても活用の効果が期待できそうです。