管理人のイエイリです。
最近は、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)ソフトの進化がめざましく、一般のCADソフトはすっかり“枯れた”製品になってしまったというイメージがあります。
ところがどっこい、そのCADソフトを数週間ごとにバージョンアップしているのが、DWG互換CAD「ARESシリーズ」を開発するドイツ・ベルリンの企業、グレバート社(Graebert GmbH)です。(ARESシリーズについての詳細は、当ブログ2018年4月11日の記事を参照)
もはや機能追加の余地も少ないと思われるCADを、いったいどのように進化させているのかと思いきや、
ナ、ナ、ナ、ナント、
クラウドや3Dとの連携
がホットな開発テーマになっているというのです。
先日、ドイツから同社の幹部スタッフが来日したので、詳しい話をうかがいました。
これまでのDWG互換CADは、オートデスクのAutoCADのオリジナルCADファイルを読み書きできるのが、大きな売りでした。
ところが最近は、クラウドサーバー上にDWGファイルを置き、最新の図面を事務所ではデスクトップやノートパソコン、現場ではタブレット端末やスマートフォンで共有できるようにすることで、建設プロジェクトの生産性向上を図る方向での機能開発が進んでいます。
そして、全くパソコンやタブレットなどを持たず、“丸腰”で出張やバケーションに出掛けたときでも、インターネットとウェブブラウザーさえあれば、ウェブ版の「ARES Kudo」を使って簡単な図面の作成や直しなどが行えるようになっています。
また、3DのDWGファイルも扱えるようになっているほか、今の技術では
BIMモデルの閲覧
も実現可能なレベルまで来ているとのことです。そして、近い将来はデータの編集も可能になるそうです。
というのも、DWGファイルの読み書き機能を開発している「Teigha」という国際的な団体が、オートデスクのBIMソフト「Revit」のデータ形式である「.rfa」や「.rvt」についても読み書き機能を開発する「Teigha BIM」というプロジェクトを実施しており、その成果をARESシリーズにいつでも導入できる体制になっているからです。
グレバート社では、「ARESシリーズ」を30日間、無料で体験できるお試しサービスをこのほど始めました。ご興味のある方は、https://kudo.graebert.com/にアクセスしてアカウントを作成の上、お試しください。(ブラウザーはIEは不可ですので、ChromeやFirefox、Safariでお願いします)