管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)でデザインした建物も、いざ施工となるとフローリングや壁材などの「モノ決め」を行うためには、質感などを検討するため、サンプルでの検討することが欠かせません。
通常は、実物の建材を小さく切断したものが用いられますが、これまでにないデザインの建材を使いたいときは、メーカーに実物を試作してもらうなど、時間や費用がかかります。
こうした悩みを解決してくれるのが、カシオ計算機の2.5Dプリントシステム「Mofrel(モフレル) DA-1000TD」です。
壁材や床材などをパソコンでデザインするだけで、
ナ、ナ、ナ、ナント、
立体的な建材サンプル
を試作してくれるのです。
このシステムは、凹凸のついた建材データを作成する「モフレルユーティリティ」、凹凸データの出力やインクジェット印刷を行う「Mofrel」本体」からなります。そして、熱によって膨張する専用の「デジタルシート」によって凹凸を再現します。
建材データを作成後、まずはMofrelのインクジェットプリンター機能を使ってデジタルシートにカーボンインクによって凹凸部分をプリントします。
次にこのシートをスキャナーのような部分に通して、電磁波照射を行います。するとカーボンインクの部分が電磁波によって加熱され、デジタルシートが膨らみ、立体的な模様ができます。
最後にこのシートを、もう一度、インクジェットプリンター機能でカラー印刷することで、立体的な建材サンプルができあがるというわけです。
1枚のプリントアウトには、
わずか5~9分
しかかかりません。
短時間で微妙な色味の修正と試作というプロセスを繰り返すことができるので、建材の設計も超スピーディーになりそうですね。
なお、このシステムは2018年5月にパナソニックのエコソリューションズ社に納入されました。
カシオ計算機では、2018年7月12日、13日の両日、東京・渋谷の同社オフィスで商談会を行うそうです。ご興味のある方はどうぞ。