管理人のイエイリです。
東芝エレベータと言えば、昇降機メーカーとして建設業界のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の普及にいち早く対応した企業として知られています。
2012年にBIM専門の部門を立ち上げ、エレベーターやエスカレーターのBIMパーツをWEBサイト上で提供したり、建設会社や建築設計事務所が作成したBIMモデルと連携し、昇降機の納まりや鉄骨部材の取り合いなどの詳細検討を行ったりと、様々な設計や施工の支援サービスを提供してきました。
このBIMによる設計や施工の業務効率や生産性をさらに向上させるため、東芝エレベータがとった次の手とは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
米オートデスク社と戦略的提携
を行うことだったのです。(東芝エレベータのプレスリリースはこちら)
その内容は、オートデスク社のクラウドプラットフォーム「Autodesk Forge」を使って、クラウド上で昇降機のBIMモデルを開発・運用するシステムを新たに開発することです。
これによって、建物全体のBIMモデルデータを使って昇降機の計画が行える利便性の高いサービスを提供するほか、BIMソフト「Revit」で設計した昇降機のBIMモデルを工事関係者がクラウド上で共同作業や合意形成が行えるようになります。
また、昇降機の企画から設計、施工、保守、リニューアルまでライフサイクル全体を「Forge」上で行えるようにし、竣工後の維持管理を簡単に行えるようにします。
読者の皆さんの中には、BIMモデルをクラウドサービスの「Forge」上で管理するだけで、なぜ、業務効率や生産性が向上するのか、不思議に思われる人もいるでしょう。
BIMは確かに便利なツールですが、BIMモデルの最新版のありかを探したり、ファイルを送ったり、様々なソフトとのデータ交換をしたり、VR(バーチャルリアリティー)で見るためにデータを加工したりという作業の間には、以外と手間ひまがかかってるのも事実です。
「Forge」とは、クラウド上でデータを共有し、様々なソフトの機能を使えるようにするだけでなく、
BIMの雑用的業務をなくす
ことで、さらに業務効率のアップや生産性向上を実現できるようにするサービスなのです。
ある程度、BIMソフトを使って他社とのコラボレーションをやったことのある人なら、その価値はきっとわかるでしょう。
オートデスクの「Forge」とはいったい、何なのかを知りたい方は、4分弱の動画がYouTubeにアップされているのでご覧ください。