管理人のイエイリです。
米国オートデスクは、2018年11月19日~21日にラスベガスで開催したユーザーイベント「Autodesk University 2018」(以下、AU)で、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を活用した優れたプロジェクトを表彰する「AEC Excellence Award 2018」の表彰式を行いました。
今回で6年目となるこの賞には、世界から
ナ、ナ、ナ、ナント、
40カ国、256件の応募
がありました。
その結果、「土木インフラ部門」「ビル設計部門」「施工部門」の3部門で、それぞれ小規模、中規模、大規模のプロジェクトごとに最優秀賞が発表されたのです。
いったい、どんな作品が入賞したのか見てみましょう。まずは土木インフラ部門です。(画像をクリックすると、英文の詳細説明ページに飛びます)
土木インフラ部門 |
小規模プロジェクト(1 億ドル未満) MIB 小規模都市計画の手法(コロンビア) |
中規模プロジェクト(1 億ドルから5億ドル) 武漢-襄陽-十堰鉄道(中国) |
大規模プロジェクト(5 億ドル超) 高速道路第四分岐路の複線化(中国) |
やはり、土木インフラ部門は、中国のプロジェクトが複数入賞しています。続いてビル設計部門です。
ビル設計部門 |
小規模プロジェクト(2 千万ドル未満) オフィスビル増築 eGHA(スイス) |
中規模プロジェクト(2 千万ドルから2億ドル) ブラウン大学、エンジニアリング研究センター(米国) |
大規模プロジェクト(2 億ドル超) スタヴァンゲル大学病院(ノルウェー) |
ビル設計部門ではスイスやノルウェーのプロジェクトが気を吐いていますね。最後に施工部門です。
施工部門 |
小規模プロジェクト(1 億ドル未満) バプティスト ヘルスMD アンダーソン がんセンタ—(米国) |
中規模プロジェクト(1 億ドルから 5 億ドル) バージニア大学、ヘルス・システム大学病院の拡張(米国) |
大規模プロジェクト(5 億ドル超) クロニー Facebook データセンター(アイルランド) |
施工部門はやはり米国が進んでいるようですね。また、大規模プロジェクトではアイルランドのFacebookデータセンターが選ばれたのが、気になります。
そして、今年は個人を表彰する「イノベーター・オブ・ザ・イヤー」も設けられました。受賞したのは中国建築股份有限公司(China State Construction Engineering Corporation)のチーフエンジニア、Zhibing Mao氏でした。
そして表彰式では、
AIエージェントが発表
するという一幕もありました。
オートデスクが開発した「AVA」というもので、見た目は人間のようですがAI(人工知能)によって、実際の人間のように表情豊かに話すほか、相手の態度によって声のトーンや話し方などが変わる機能を備えているようです。
オートデスクのAIエージェント「AVA」のプロモーションビデオ
実は筆者も今回、施工部門の審査を行いましたが、その数はなんと100件もありました。それぞれ、長文にわたる詳細な説明や動画があり、これらを見ながら採点していくのは、とても大変でした。応募作品は圧倒的に中国のプロジェクトが多かったのが印象的です。
日本のプロジェクトもいくつか見かけましたが、残念ながら今回、入賞はなりませんでした。しかし、日本のBIM/CIMもかなり進化し、活用がこなれてきましたので、来年以降にまた、期待したいと思います。