“AIキャラ”も登場!米オートデスクが最先端BIM/CIMプロジェクトを表彰
2018年11月21日

管理人のイエイリです。

米国オートデスクは、2018年11月19日~21日にラスベガスで開催したユーザーイベント「Autodesk University 2018」(以下、AU)で、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を活用した優れたプロジェクトを表彰する「AEC Excellence Award 2018」の表彰式を行いました。

今回で6年目となるこの賞には、世界から

ナ、ナ、ナ、ナント、

40カ国、256件の応募

がありました。

その結果、「土木インフラ部門」「ビル設計部門」「施工部門」の3部門で、それぞれ小規模、中規模、大規模のプロジェクトごとに最優秀賞が発表されたのです。

いったい、どんな作品が入賞したのか見てみましょう。まずは土木インフラ部門です。(画像をクリックすると、英文の詳細説明ページに飛びます)

土木インフラ部門
小規模プロジェクト(1 億ドル未満)
MIB 小規模都市計画の手法(コロンビア)

Empresa Desarrollo Urbano de Medellinによる、コロンビアのアンティオキア県の MIB-micro scale  urban planning methodology

Empresa Desarrollo Urbano de Medellinによる、コロンビアのアンティオキア県の MIB-micro scale
urban planning methodology

中規模プロジェクト(1 億ドルから5億ドル)
武漢-襄陽-十堰鉄道(中国)

China Railway Siyuan Survey and Design Group(中国鉄路総公司十堰調査設計グループ)による、中国、湖北省のWuhan-Xiangyang-Shiyan Railway

China Railway Siyuan Survey and Design Group(中国鉄路総公司十堰調査設計グループ)による、中国、湖北省のWuhan-Xiangyang-Shiyan Railway

大規模プロジェクト(5 億ドル超)
高速道路第四分岐路の複線化(中国)

Chongqing City Construction Development(重慶都市建築開発)、Chongqing Municipal Research  Institute of Design(重慶市設計研究機構)、Chongqing City Construction Investment (Group)(重慶都市建設投資(グループ))による中国、重慶市のParallel Line of the Fourth Diversion Expressway

Chongqing City Construction Development(重慶都市建築開発)、Chongqing Municipal Research
Institute of Design(重慶市設計研究機構)、Chongqing City Construction Investment (Group)(重慶都市建設投資(グループ))による中国、重慶市のParallel Line of the Fourth Diversion Expressway

やはり、土木インフラ部門は、中国のプロジェクトが複数入賞しています。続いてビル設計部門です。

ビル設計部門
小規模プロジェクト(2 千万ドル未満)
オフィスビル増築 eGHA(スイス)

Basler & Hofmann AG社によるスイス、チューリッヒの Office Building Extension eGHAy

Basler & Hofmann AG社によるスイス、チューリッヒの Office Building Extension eGHAy

中規模プロジェクト(2 千万ドルから2億ドル)
ブラウン大学、エンジニアリング研究センター(米国)

KieranTimberlake、 BuroHappold Engineering、 Shawmut Constructionによる米国、ロードアイランド州のBrown University, Engineering Research Center

KieranTimberlake、 BuroHappold Engineering、 Shawmut Constructionによる米国、ロードアイランド州のBrown University, Engineering Research Center

大規模プロジェクト(2 億ドル超)
スタヴァンゲル大学病院(ノルウェー)

Nordic-Office of Architecture、 COWIによる、ノルウェー、ローガラン県の Stavanger University Hospital

Nordic-Office of Architecture、 COWIによる、ノルウェー、ローガラン県の Stavanger University Hospital

ビル設計部門ではスイスやノルウェーのプロジェクトが気を吐いていますね。最後に施工部門です。

施工部門
小規模プロジェクト(1 億ドル未満)
バプティスト ヘルスMD アンダーソン がんセンタ—(米国)

Miller Electric Company による米国、フロリダ州のプロジェクト

Miller Electric Company による米国、フロリダ州のプロジェクト

中規模プロジェクト(1 億ドルから 5 億ドル)
バージニア大学、ヘルス・システム大学病院の拡張(米国)

米国 Skanska 社によるバージニア州の University of Virginia Health System (UVA) University  Hospital Expansion

米国 Skanska 社によるバージニア州の University of Virginia Health System (UVA) University Hospital Expansion

大規模プロジェクト(5 億ドル超)
クロニー Facebook データセンター(アイルランド)

Mace グループによるアイランド、ダブリンの Clonee Facebook Data Centrel

Mace グループによるアイランド、ダブリンの Clonee Facebook Data Centrel

施工部門はやはり米国が進んでいるようですね。また、大規模プロジェクトではアイルランドのFacebookデータセンターが選ばれたのが、気になります。

そして、今年は個人を表彰する「イノベーター・オブ・ザ・イヤー」も設けられました。受賞したのは中国建築股份有限公司(China State Construction Engineering Corporation)のチーフエンジニア、Zhibing Mao氏でした。

「イノベーター・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたZhibing Mao氏

「イノベーター・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたZhibing Mao氏

そして表彰式では、

AIエージェントが発表

するという一幕もありました。

オートデスクが開発した「AVA」というもので、見た目は人間のようですがAI(人工知能)によって、実際の人間のように表情豊かに話すほか、相手の態度によって声のトーンや話し方などが変わる機能を備えているようです。

オートデスクのAIエージェント「AVA」のプロモーションビデオ

実は筆者も今回、施工部門の審査を行いましたが、その数はなんと100件もありました。それぞれ、長文にわたる詳細な説明や動画があり、これらを見ながら採点していくのは、とても大変でした。応募作品は圧倒的に中国のプロジェクトが多かったのが印象的です。

日本のプロジェクトもいくつか見かけましたが、残念ながら今回、入賞はなりませんでした。しかし、日本のBIM/CIMもかなり進化し、活用がこなれてきましたので、来年以降にまた、期待したいと思います。

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