管理人のイエイリです。
“OK Google、電気を消して”、“アレクサ、エアコンをつけて”など、家庭ではGoogle HomeやAmazon Echoなどのスマートスピーカー(AIスピーカー)やスマートフォンなどを使って、家電や設備などを制御している人もいるのではないでしょうか。
こうした音声やスマホでの空調・照明の制御は、特に体の不自由な人にとっては欠かせないものになりつつありますが、これまでの音声・文字認識AI(人工知能)システムは、個々の設備機器としか連係できなかったため、住宅などの用途に限られていました。
そこで、竹中工務店と神田通信機(本社:東京都千代田区)は、スマートスピーカーを
ナ、ナ、ナ、ナント、
ビルの設備制御と連係
させる「ツイートREMO(リモ)」というシステムを開発したのです。(竹中工務店のプレスリリースはこちら)
このシステムを使うと、オフィスビルや病院、福祉施設などで使われている設備制御システム「BACnet」に、スマートスピーカーに話しかけた命令を伝えることができます。
例えば会議室で、「OK Google、照明をプロジェクターモードにして」と話しかけると、スクリーン付近の照明を暗くする、といったことができます。
また、会議などで発表者の話が盛り上がっているときなど、声が出しにくいときはスマホなどに「空調をつけて」などを文字入力すると、スマートスピーカーも静かに対応してくれます。
「ツイートREMO」を会議室で使ったときのイメージ動画
しかし、何十、何百もの照明や空調設備があるピルでは、オンオフする照明や空調を区別するのが面倒くさいのではと思われる方もいらっしゃるでしょう。
そこもちゃんと考えてあり、スマートスピーカーやスマホなどの
位置を自動検出
することによって、操作対象の機器を自動的に判別できるようにしています。
そのため、全く関係のない部屋の電気が付いたり、空調が止まったりするような心配はありません。
このシステムの開発では、(1)音声や文字による指示を、クラウド上のAIによって設備制御信号に変換する技術、(2)クラウドからの制御信号をBACnetに連係させるゲートウェイの開発、(3)各部屋に設置した発信装置からのBluetooth信号によってスマートスピーカーなどの位置を検出する技術、を開発しました。
いよいよ職場でも、「声による設備の制御」が、生産性向上の手段になってくるのかもしれませんね。