管理人のイエイリです。
社会インフラの老朽化問題の中でも道路橋は、全国で約73万橋もあり、小規模なものが多く、人材難に悩む地方自治体が管理しているものが多いと、特に課題解決が求められています。
これまでは定期的に道路管理者が現場を見回り、異常がないかどうかを確かめていましたが、人手不足が深刻化する今後は、とても人だけに頼った管理はできません。
そこで航空測量大手のパスコは、道路管理者の“助っ人”として、道路橋監視用のシンプルなセンサーを使った、IoTインフラ監視サービス「Infra Eye(インフラアイ)」を開発しました。
このセンサーは、道路橋の橋桁の変位と温度変化を計測するもので、強い雨でも安心な「IPX6」の防水性能を備えており、
ナ、ナ、ナ、ナント、
重量はわずか約400g
とコンパクトなのです。(パスコのプレスリリースはこちら)
センサーには小電力で広域通信ができる「LPWA」の通信装置や電池を内蔵しているので、道路橋に装着するだけで、すぐに遠隔監視が行えます。また、電池は5年間交換不要と、手がかかりません。
センサーの形や機能はシンプルですが、その性能はあなどれません。
肉眼ではわからない、橋桁端部の
数ミリの変位
と、温度を定期的に計測してサーバーに計測してくれるので、道路管理者はインターネットで計測結果を監視できます。
また、日常的な変位から逸脱した場合には、自動的にメールを発信して知らせてくれる親切さです。
そのため、日ごろの道路橋管理では、おかしなデータが出てきたときにだけ、現場を確認しにいけばよいので、不具合の見落としがなく、業務にもムダがなくなるという一石二鳥の効果が期待できそうです。
気になるお値段ですが、センサーの設置費込みの「初期費用」と、センサーのレンタル料や通信料、センサー故障修理、メンテナンス、Webシステムの利用料をセットにした「定額費用」による計画方式を採用する予定です。2022年7月時点では価格は未定です。
このシステムは2023年4月に提供が開始されます。
なお、このシステムは2022年7月20日~22日、東京ビッグサイトで開催される「インフラ検査・維持管理展」で展示される予定ですので、ご興味のある方はどうぞ!