BIMで障害者雇用を! 野原グループと台湾発企業が日本型BIMオブジェクト制作でコラボ
2022年7月20日

管理人のイエイリです。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)で設計や施工管理の生産性を上げるために欠かせないのが、様々な建設資材や家具、設備機器などのBIMオブジェクトです。

BIMオブジェクトをダウンロードできるウェブサイトも増えてきましたが、まだまだ日本で使われている製品のBIMオブジェクトは十分とは言えません。

そこで野原グループで3Dデジタルコンテンツのプラットフォーム事業を担うBIMobject Japan(本社:東京都新宿区)と、BIMの技術サービスに強い日本FLOW(本社:東京都港区)は、2022年6月に業務提携を開始し、特設サイト「Revitファミリ」を立ち上げました。

両社が立ち上げた特設サイト「Revitファミリ」(以下の資料:BIMobject Japan、日本FLOW)

両社が立ち上げた特設サイト「Revitファミリ」(以下の資料:BIMobject Japan、日本FLOW)

そのサイトに集められたコンテンツとは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

日本仕様のRevitファミリ

なのです。(野原ホールディングスのプレスリリースはこちら

BIMobject Japanが業務提携した日本FLOWは、2013年に台湾で設立されたFLOW Inc.が、2019年に日本支社として設立した企業です。

台湾では高品質のBIM統合サービスを提供し続けていることに定評があり、今回の提携では日本市場向けのBIMモデリングサービスや家具、設備などのRevitファミリの作成サービスを提供します。

2022年7月20日現在、このサイトには38ブランドの2171製品のファミリが登録され、無料でダウンロードできるようになっています。

どんなファミリが得られるのか、筆者も試しにダウンロードしてみました。

選んだのは富士通ゼネラルのマルチエアコンの室外機「AOYG 22/24」という機種です。

トップページからこの製品のページに飛び、さらにダウンロードボタンを押してみました。するとRevitファミリ(.rfa形式)のほかIFCデータ、DWG/DXFといったファイルもダウンロードできるようでした。

富士通ゼネラルの室外機「AOYG 22/24」の製品ページ。ダウンロードボタンが付いている

ダウンロードボタンを押したところ。RevitのファミリやIFCデータ、DWG/DXFといったファイルもダウンロードできる

ダウンロードボタンを押したところ。RevitのファミリやIFCデータ、DWG/DXFといったファイルもダウンロードできる

実際にダウンロードしたデータを、オートデスクの無料ビューワー「Autodesk Viewer」で開いて見ると、製品の3Dモデルが表示されました。

Autodesk ViewerでDWGの3Dモデルを開いたところ

Autodesk ViewerでDWGの3Dモデルを開いたところ

今回の提携では、もう一つの狙いがあります。それはBIMオブジェクト作りに

障害者を積極雇用

することです。

FLOW本社には障害をもったBIMエンジニアが多く在籍し、2013年から2021年までにBIMとAI(人工知能)の分野で460件以上の仕事の機会を障害者に提供した実績があります。

日本の建設業界は今後、ますます人手不足が深刻になっていきます。障害の有無や老若男女を問わず、多くの人たちにBIMの分野での就業機会を提供する取り組みは、人手不足問題と障害者の就業問題を、一挙に解決できる点で画期的ですね。

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