管理人のイエイリです。
3Dレーザースキャナーによって計測する点群データは、現場の3D形状を精密にデータ化できるというメリットがある半面、構造物の角などの座標をピンポイントで計測できないという課題がありました。
そこで、点群計測とは別に、トータルステーションを使って必要な部分の座標を計測し、後でデータを合体させるという手間ひまがかかっていました。
トプコンはこの作業の時間と人員を削減するため、画期的な新製品「GTL-1000」を2019年10月に発売しました。
3Dレーザースキャナーとトータルステーションを
ナ、ナ、ナ、ナント、
1台に合体
させた世界初の測量機器なのです。
三脚に据え付けると、その場で点群と座標計測が同時に行えるため、これまでのように3Dレーザースキャナーとトータルステーションを2度、据え付けて計測する手間が省けます。
また、計測したデータには、点群と基準となる座標点が整合性のとれた状態で一体化されています。そのため、基準点を手がかりにして複数の地点で計測した点群データを高精度で合成できます。
例えば、建物の外側や、各階の内部など、様々な位置で計測した点群を1つにまとめる場合もスムーズに行えます。その結果、点群計測の人員や時間が半減し、機器の導入コストも削減できるというメリットがあります。
また、基準となる座標を含む点群データと建物のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)データを比較することで、
BIMによる施工管理
も行えます。
GTL-1000はこのほか、測量用のプリズムを自動追尾や自動示準する機能や、遠隔操作の機能も付いていますので、ワンマンでの測量や墨出しも可能です。
施工BIMの普及とともに、測量機器もBIMのワークフローを無視できなくなってきたようです。