管理人のイエイリです。
住宅用エネルギー管理システム「HEMS」は、太陽光発電などのエネルギーや照明・空調などの家電、さらには電子錠や監視カメラなどのセキュリティーまで、住宅をIoT(モノのインターネット)化するシステムとして活用されています。
一方、屋外にある照明などの機器にも「GEMS」(ジェムス)という庭園用エネルギー管理システムが開発され、IoT化が進みつつあります。(GEMS=Garden Energy Management System)
ガーデン機器を展開するタカショー(本社:和歌山県海南市)と、照明事業を担当する子会社のタカショーデジテック(同)は、2020年4月20日に「GEMSリーフレット2020~人が集まる庭 GEMS~」(PDF版はこちら)を発行しました。
ちなみにGEMSという言葉は、タカショーの商標となっています。

「GEMSリーフレット2020~人が集まる庭 GEMS~」の表紙(以下の写真、資料:タカショー)
その中身を見てビックリ。照明だけでなくオーディオや監視カメラ、暖房までが、
ナ、ナ、ナ、ナント、
スマホ1つで制御
できるようになっていたからです。(タカショーのプレスリリースはこちら)

GEMSでできることのイメージ。照明からオーディオ、ネットワークカメラ、暖房までをスマホで制御できる

庭園に設置したライト(左)やスピーカー(右)

庭園の機器を制御するスマホ画面
GEMSのシステム構成はHEMSとそっくりです。
Wi-FiルーターとGEMSの“中核機器”であるGEMSコーディネーターの間はWi-Fiで接続し、その先の照明機器などの制御にはZigBee無線を使って制御や音声信号を送ります。(ネットワークカメラはWi-Fiルーターと接続)
そして庭園に設置する各機器の電源は、電圧12Vの「ローボルトシステム」で給電します。そのため、配線工事に電気工事士の資格はいりません。

ライトやカメラなどは電圧12Vの「ローボルトシステム」で給電

GEMSの“中核機器”となるコーディネーターや、ON/OFF制御用のスイッチャー

電源はローボルトシステムで、制御はZigBeeで行う
面白い機器として、ウォータールーバーというものがありました。無数の穴が開いた金属板の壁に、上から散水して気化熱で冷やし、ひんやりとした空気や放射熱で周囲を涼しくする機器です。

金属製の壁に散水して涼しくする「ウォータールーバー」
これまではタイマーや気温センサーで散水をON/OFF制御していましたが、GEMS対応のウォータールーバーは、インターネット状で提供されている湿度や風速などの気象情報と連動して自動制御を行う仕組みになっています。
その結果、従来の方式に比べて散水量を
75%も節水
することが可能になったのです。
上記以外の機器が接続できるのかどうかは、定かではありませんが、個人的には12Vで動作する庭園用の鉄道模型システムや噴水、ウオーターミストなど、他の機器も自由に接続してスマホで制御できるようになるとうれしいなと思った次第です。