管理人のイエイリです。
BIM/CIMなどの3Dモデルを、現場の風景に重ねて実寸大で立体視できるMR(複合現実)デバイス、Microsoft HoloLensの活用が増えてきました。
しかし、初代のHoloLensは重心が前の方にあるため、ヘルメットをかぶるとずり落ちてしまいがちでした。また、モニターの視野も狭かったため、手の届く範囲に近づくと3Dモデルが見にくいという課題もありました。
こうした課題を一気に解決してくれる新製品「Trimble XR10」が昨日(2020年5月12日)、ニコン・トリンブルから発売されました。
HoloLensの後継機であるHoloLens2を
ナ、ナ、ナ、ナント、
ヘルメットと一体化
したものなのです。(ニコン・トリンブルのプレスリリースはこちら)
このヘルメットは、厚生労働省の保護帽規格や絶縁保護具規格に適合しており、あごひもや衝撃吸収ライナーが装着されているので、現場で安心して使えます。
またヘルメットには骨伝導ヘッドセットや通信機能が内蔵されているので、騒音が大きい現場でも、作業員同士がスムーズにコミュニケーションを図ることができます。
HoloLens2は重心が頭の中心あたりに来るようにバランスが改良されています。それをヘルメットと一体化した設計で作られているので、もう手で支えることはありません。
MRデバイスとしての性能は、もともとHoloLens2ですので、頭の動きを検知する「ヘッドトラッキング機能」や、手の動きを判別する「ハンドトラッキング機能」が搭載され、画角も初代HoloLensに比べて縦横が2倍ずつ広がっています。
XR10と連動する別売りのクラウドサービス「Trimble Connect for AR/VR」は
様々な3Dデータに対応
しており、RVTやIFC、DWG、DXF、SKPなどの設計データをすぐに現場で活用することができます。
気になるお値段ですが、Trimble XR10が64万8000円(税別)と、HoloLens2の2倍近くします。また、Trimble Connect
for AR/VRは現在準備中とのことです。
しかし、建設業専用にカスタマイズされたXR10を使うと、現場での生産性も上がりそうですね。