管理人のイエイリです。
コロナ禍に右往左往させられた今年も、既に8月を迎え、明日から夏休みという方もいらっしゃるでしょう。
とはいえ、コロナの感染も増えつつありますので、いつものように気軽に出掛けることもできません。
そんな方にちょっとしたイベント気分を味わわせてくれるのが、インターネット上で公開中の「仮想万博2020」(主催:松本技術設計)です。
島のようなVR(バーチャルリアリティー)会場に、
ナ、ナ、ナ、ナント、
奇想天外なVR建築物
が二十数棟も並んでいるのです。
2020年7月31には、主催者の松本技術設計から、2つの受賞作品が発表されました。
「クリーク・アンド・リバー社【超建築VR】賞」には、「Fabbed Cocoon」という3DYAさんの作品で、樹木とまゆ上の構造物を一体化させることにより、童心に帰って遊んだり、くつろいだりする場を提供するものです。
そして、主催者の「松本技術設計賞」には、 「Holizontal Layerd Town」(作者:AZU)という低層建物をコンパクトにまとめた街並みが選ばれました。
「仮想万博2020」の会場は、3Dリンク集のようになっています。各作品が実際に置いてある場所は様々で、動画作品としてYouTube上にあったり、VR空間の「VR-CHAT」や「STYLY
GALLERY」にあったり、WEB用ゲームエンジンの「Playcanvas」にあったりします。
私も「仮想万博2020」をざっくり見てみましたが、そのユニークさがいろいろと楽しめました。そのいくつかを紹介しましょう。
まずはToichiro inoueさんによる「Aquabilding」という作品です。近未来には水力による省エネが促進され、水利用技術が発展した都市をイメージしたものです。
街中に移動用の透明な水管が設置され、高層ビルのエレベーターも水力で動くという“クール”な作品です。

リンクをクリックすると実際の作品が見られる。水力による省エネが促進され、物資の移動が水のパイプによって行われるようになった都市をイメージした「Aquabilding」という作品(作者:Toichiro inoue)
コロナ禍によるテレワークの推進で、需要が少なくなったビルの有効活用をテーマにしたのが、犬派さんの「独立する公共性」という作品です。
複数の空きビルをスケルトンにして下部を観客席のようにつなぎ、都市内の広場にするという案です。このご時世ですので、やたらとリアリティーを感じます。
バーチャル空間ならではの、面白いブティック「Virtual Flagship Shop」を考えたのはAtakamoさんです。店内の天井には、商品を展示したかごがいくつも吊り下げられており、コントローラーを操作すると、かごが床面まで代わる代わる下りてくるという趣向です。
リアル空間でこれをやれば、お客さんがかごの下敷きになる事故がしばしば発生することは間違いなしですが、バーチャル空間だからこそ実現できる商品展示法として注目されます。
このほか、ドミノを積み重ねたような建物が目立つSYTさんの「○やってみた。」には、名作映画「十戒」に登場するような
水の壁
が登場したり、ミヤモト ワタルさんの「VV(irtual)ORLD」には、カラフルな3Dグラフィックコラージュのような建物が登場したりします。
中には力学的なことなど全く無視という作品も少なくありません。
夏休みに出掛けるところがないという方は、「仮想万博2020」の会場を訪問して、非日常の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。
【お断り】
「建設ITブログ」、「建設ITワールドマガジン」は8月11日~14日、お休みします。8月17日からは通常通り再開します。皆さま、よい夏休みをお過ごしください。