管理人のイエイリです。
仮設機材のレンタル業、杉孝(本社:横浜市神奈川区)と、積木製作(本社:東京都墨田区)は、VR(仮想現実)やMR(複合現実)の技術を使って、足場の安全教育を行うシステムを開発し、安全教育サービスを提供してきました。(2021年7月13日の当ブログ参照)
そのコンテンツや使用機材は、年々、進化しています。
2023年の夏と冬に開催された展示会イベント、建設DX展に杉孝は、このシステムを出展し、来場者230人にヒアリングを行い、その結果をもとに改良を行いました。
そして2024年3月1日には、クサビ緊結式足場の組み立て・解体をリアルに体感できる
ナ、ナ、ナ、ナント、
メタバース体感教育
のサービスを開始したのです。(杉孝のプレスリリースはこちら)
メタバースとは、VR空間の中に遠隔地にある複数の人が集まり、マイクやスピーカーが内蔵されたVRゴーグルでコミュニケーションできるシステムのことです。
今回、開発されたメタバース体感教育では、杉孝の講師スタッフ1人と受講者5人までが1グループとなり、足場の組み立て・解体を、実際の現場さながらのリアリティーで学ぶことができます。
受講時間は1回当たり最大2時間で、VRゴーグルは従来の「MetaQuest2」から最新の「MetaQuest3」にバージョンアップされました。
受講対象は新人のトビ職人や建設会社の新入社員、足場作業主任者、現場監督などです。
教育の実施方法は、ユーザーが指定した会場に機器一式を郵送し、ユーザー自身がセッティングし、杉孝の講師やスタッフとメタバース空間で合流。アバター同士でコミュニケーションを取りながら遠隔実施します。
このほか杉孝のスタッフが機器一式を会場に搬入してセッティングし、杉孝の講師とコミュニケーションを取りながら行う「現地実施」も可能です。
建設DX展でのヒアリングによって、ハンマーでクサビを打ち付ける機能が加わりました。
このほか、安全帯を正しく使わないで歩くと、
足場から落下する
というVRならではの事故体験も行えます。
建設業界は深刻な人手不足に見舞われており、現場での足場の組み立てや解体の技術継承や安全確保が難しくなりつつあります。
その点、このメタバース体感教育では、足場の安全を専門とする杉孝のスタッフが講師を務め、天候や場所に左右されずに効率的に学べるので、安全教育にお困りの現場は試してみてはいかがでしょうか。