管理人のイエイリです。
6月から7月にかけては、建設会社が開催する安全衛生大会などが多いシーズンです。
そんな中、2024年7月1日に、鹿島は工事現場で働く人の安全意識と危険感受性の向上を図るため、移動式の安全体感施設「Kajima Safety Caravan」の運用を開始しました。
最大積載量11tの中型トラックをベースにした訓練専用車両の中には、労働災害防止に効果的な安全教育コンテンツを搭載しています。
これを現場に派遣することで、
ナ、ナ、ナ、ナント、
安全帯ぶら下がり
やVベルト巻き込まれ、感電など、様々な危険をリアルに体験しながら、安全教育が行えるのです。(鹿島のプレスリリースはこちら)
この車両は現場に着くと、荷台のウイング扉を広げ、約10m四方の屋根付き安全訓練施設に変身します。
訓練カリキュラムは、訓練対象者の担当工種や経験年数を考慮し、9種類のコンテンツの中から複数を組み合わせて、半日コースから1時間コースまで“オーダーメードの訓練”を行えるようになっています。
●9種類の安全体感コンテンツの内容
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建設業の死亡災害で最も多い高所からの墜落などは、
38種類のVRコンテンツ
が用意されており、うち26種類は揺れや振動なども体感できる3軸VRシミュレーターに対応しています。
建設業の労働災害は、30年前に比べて7割以上も減少しており、現場で働く人が実際に労働災害を目にすることもまれなため、個人が危険を察知する「危険感受性」も低下していそうです。
時々、こうした危険体験を行い、バーチャルな災害体験の場数を踏んでおくと、現場での事故を未然に防ぐ能力が高まり、実際に事故が発生した時の初動対応も素早く、適切に行えるようになりそうですね。
鹿島は2024年度、この車両を主に首都圏の現場を対象に運用し、2025年度以降は全国各地に派遣先を広げて、安全体感訓練を行っていく予定です。