時速100キロで腐食を発見!イクシスらがAIによるガードレール点検を実現
2020年9月1日

管理人のイエイリです。

高速道路でドライブしていると、必ずと言っていいほど、どこかの区間で車線規制が行われ、点検や維持管理作業が行われています。

延々と続くガードレールをチェックし、腐食箇所を見つけて補修するメンテナンス業務も、こうした地道な作業によって行われてきました。

しかし今や人手不足の時代です。どんな作業も、できるだけ手間をかけずに行いたいですね。

そこでイクシス(本社:神奈川県川崎市)、凸版印刷(本社:東京都千代田区)、ケー・エフ・シー(本社:大阪市北区)は、ガードレール支柱の腐食部分を自動的に発見する「ガードレール支柱腐食点検システム」を開発しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

時速80~100kmで走行

するクルマから、ガードレールの支柱を動画撮影し、AI(人工知能)で腐食の有無を自動的に発見してくれるのです。(イクシスのプレスリリースはこちら

時速80~100kmで走行するクルマからガードレールの支柱を動画撮影するイメージ(以下の資料:イクシス)

時速80kmで走行中のクルマから撮影した動画

これまでは技術者の目視によって点検していたため、作業時間がかかっていたほか交通規制を行う作業員が必要など、コスト面でも大きな課題がありました。

そこで、このシステムを導入すると、交通規制が必要なく、少ない人数で点検できるので、大幅なコスト削減につながります。

腐食の発見は、AIの「ディープラーニング」によって行い、補修が必要がどうかも定量的に判断できます。定期的にこのシステムで点検していると、経年劣化の動向も自動検出できそうです。

さらに支柱の位置などを特定するために、支柱の個体番号の採番も自動的に行います。

各社の役割ですが、イクシスはAI画像解析技術の提供・販売、凸版印刷はシステムの拡販とインフラ点検への用途展開や販売、そしてケー・エフ・シーはシステムの販売とガードレール支柱の補修材(GPR工法)の提供となっています。

今後、3社はさらなる技術開発に取り組み、用途を

道路から鉄道、構造物

などに広げていく方針です。

また、点検結果のデータ管理や修繕管理から予測傾向を管理する技術開発も進めて、インフラ老朽化や熟練技術者不足の解消にも取り組んでいくとのことです。

この動画データをクラウドで共有すれば、腐食部分の発見以外にガードレール周辺に異常がないかを調べる仕事をテレワークで行うこともできそうですね。現場に行って、歩いて移動しなくて済むので、点検の生産性も上がりそうです。

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