管理人のイエイリです。
2020年の暮れ、山梨県南アルプス市を流れる釜無川の河原に、突如、巨大な文字が出現しました。
文字を読んでみると「2021 SMILE」とあり、メッセージ全体のサイズは横35.5m×縦31.9mと、相当な大きさです。
いったい、誰が、どのような目的でこれを描いたのかを調べてみると、山梨県南アルプス市にある建設会社、湯澤工業の本社に、
ナ、ナ、ナ、ナント、
メッセージの3Dモデル
があったのです。
実は、このメッセージは同社の社員が「2020年はコロナ禍で戸惑った1年間だったけど、来年は心を切り替えて笑顔あふれる1年にしましょう」という気持ちを込めて、“造成”したものだったのです。
とはいえ、凹凸のある河原を平らにならしたうえ、キレイな文字を彫刻するのは大変な作業です。
そこで導入されたのが3台のICT建機でした。
3Dモデル通りにバケットや排土板を動かせる「3Dマシンコントロールシステム」を搭載したコマツのバックホー「PC200i」2台と、トプコンの後付けシステムを搭載したブルドーザー「D61PX」1台です。
河川内にこのような切り土、盛り土を行うにあたっては、河川管理者である
国土交通省も全面協力
し、許可を出してくれたとのことです。
現場は、見延道(県道12号)が釜無川を渡る橋の近くにあります(Google Mapはこちら)。巨大なフィールドを持つ河川現場ならではのアートと言えるでしょう。
国交省のi-Construction施策の「ICTアドバイザー」を務める同社の湯沢信さんは、このプロジェクトについてFacebookに投稿したところ、「遊び心がデカい」「面白い」といった感想が多数、寄せられました。
なかには「今度は京都の清水寺で選ばれる『今年の漢字』に挑戦して、テレビで取り上げてもらいましょう」といった提案もありました。
つい、マスコミのヘリが大挙、川の上空に押しかけるシーンを想像してしまいました。文字によっては、ちょっと“書き順”が難しいかもしれませんけどね。