管理人のイエイリです。
1回のシャッターで周囲空間の全天全周をぐるりと静止画や動画で撮影できるリコーの360°カメラ「RICOH THETA」は、工事現場や現地調査などでも大人気です。
360°写真や動画をクラウドサーバーにアップしてプロジェクト関係者と共有できる「RICOH360 Projects」などのサービスは、施工管理をテレワーク化するツールとしても活用されはじめています。
その最上位機種は「Z1」と呼ばれるものですが、これまではデータの保存容量が19GBだったため、2019年の発売当時でも「もっと容量がほしい」というユーザーの声が出ていました。
その声に応えて、発売元のリコーとリコーイメージングは、「Z1」をこのほどグレードアップし、保存容量を、
ナ、ナ、ナ、ナント、
51GBに大幅増量
した最新機種「RICOH THETA Z1 51GB」を、2021年4月下旬に発売することになったのです。(リコー、リコーイメージングのプレスリリースはこちら)
データ保存容量が増えた結果、静止画はJPEG形式(解像度:6720×3360ピクセル)で約6350枚、RAW形式(同:7296×3648ピクセル)で約900枚を保存できるようになりました。
また動画は2K画質で約360分、4K画質で約110分保存できます。
以前に比べると、データ容量を気にすることなく、施工管理の実務に使えそうですね。
建設業でのTHETAの活用法は様々です。
例えば天井のダウンライト用の穴に突っ込んで、天井裏の設備を撮影(2017年11月20日付けの記事参照)したり、ドローンに積んで撮影(2015年7月27日付けの記事参照)したりと、以前からいろいろな工夫を凝らして使われています。
さらには360°映像から3Dモデルの作成(2016年6月28日付けの記事参照)や、高精度の3D計測(2016年1月18日付けの記事参照)といった計測分野での活用も。
そして最近は、日々の現場を丸ごと記録して、施工管理のプラットフォームとしての活用を指向するユーザーも出てきました。
例えば、四つ足歩行ロボット「SPOT」にTHETAを取り付けて現場を撮影(2019年12月3日付けの記事参照)するといった使い方です。
そして、現場を丸ごと記録するために、現場で働く人の
ヘルメットに取り付け
て、日々の現場をリアルタイムで記録するという活用法も考えられているとのことです。
気になるお値段ですが、最上位機種の「RICOH THETA Z1 51GB」は、リコーのオンラインショップでは13万2800円(税込み)となっています。
現場での使い勝手がますますよくなってきたTHETAですが、今後は単体として使用するだけでなく、クラウドやアプリとの連携により、施工管理全体の生産性向上を図るプラットフォームとしての活用も考えていきたいですね。