“多国籍現場”も会話が弾む! 三井住友建設とNECが自動翻訳通話機を開発
2021年4月8日

管理人のイエイリです。

日本の工事現場で、外国人労働者の姿は当たり前のように見られるようになりました。

しかし、言葉の壁によって現場内でのコミュニケーションに苦労している方も多いのではないでしょうか。

そんな方に朗報です。三井住友建設と日本電気(NEC)はこのほど、言葉の壁を乗り越えて「どこでもみんなでトーク」できるコミュニケーションツール「どこみなフォン/DokoMinaPhone」を開発しました。

自分のスマートフォンに向かって、日本語で「今日は雨ですね」などと話しかけると、その場で英語に自動翻訳し、相手のスマホからは

ナ、ナ、ナ、ナント、

“It’s raining today”

と、流ちょうな発音で英語が流れるのです。(三井住友建設のプレスリリースはこちら

「どこみなフォン/DokoMinaPhone」を使った会話イメージ(以下の写真、資料:三井住友建設)

相手が相手のスマホに向かって英語で「Yes I understand」と返事すると、今度は自分の端末から「はい、わかりました」と日本語が流れるので、言葉が通じない人同士も、楽しくコミュニケーションが行えます。

そのとき、音声だけでなく、スマホの画面には原文、英語の翻訳文と、英語の日本語逆翻訳文が表示されるので、文字でも確認できます。逆翻訳文によって、自分が言ったことが正しく英語に翻訳されたのかを確認できるので安心ですね。

また、音声は録音されており、後で再生して聞き直すことも可能です。

スマホの画面。SNSのチャットのように、原文、翻訳文、逆翻訳文が表示される

1対1の会話のほか

一斉同報機能

も付いているので、朝礼や現場での手順確認などでも使えそうですね。

自動翻訳機能は、情報通信研究機構(NICT)が開発したニューラル翻訳エンジンを使用しており、日本語から外国語、外国語から日本語へと自然な翻訳が行えます。

今後の予定としては、使用できる言語数を増やしたり、建設現場特有の専門用語や言い回しへの対応などを進めたりする予定です。

ひょっとすると今は「“ネコ”を持ってきてください」というと「Bring a cat」などと訳して猫を連れてきたりする心配があるのかもしれませんが、それが「Bring
a wheelbarrow」と訳すように進化して、ちゃんと手押し車を持ってきてくれるといったイメージでしょうか。

なにかと言葉の問題に苦労している日本ならではの、ナイスな発明品と言えそうです。

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