飛島建設がAmazon、JCBと“調達DX”! ネット通販とクレジットを活用
2021年4月27日

管理人のイエイリです。

ICT(情報通信技術)の導入が進んだとはいえ、建設業界にはまだまだ、旧態依然としたルールや商慣習が残っています。

例えば、資材の受発注業務です。同じ建設会社の中でも、複数の現場(現場数:A)が複数の会社(社数:B)との間で資材の調達を行うと、請求書や代金の振り込みはそれぞれ、「A×B」回の手間がかかってしまうことになります。

また、手形も使われているので、サービスの提供から代金の受け取りまで、数カ月かかることもあります。

この低金利時代に、資金を寝かせておいてもそんなに利息は得られないので、相手企業のためにもスピーディーに支払ってあげるのも「思いやり」ですよね。

そんな建設業界の調達慣行を革新しようと、飛島建設とジェーシービー(以下)が協業を開始しました。

工事現場での資材調達に、

ナ、ナ、ナ、ナント、

Amazonビジネス

と、JCBの法人向けパーチェシングサービスで、資材の注文や配送、請求・決済などの業務を効率化しようという取り組みなのです。

Amazonビジネスとは、おなじみのネット通販サイト「Amazon.co.jp」にビジネス向けの機能やサービスを追加したEコマースシステムです。

また、JCBの法人向けパーチェシングサービスとは、企業間の取引に限定したクレジットカードのようなものです。

一般のクレジットカードに比べて、購入先は限られますが、各購入先からの請求書をJCBで一本化したり、支払先をJCBに一本化したりできるため業務の省力化や振込手数料の削減が可能になります。

パーチェシングサービスの利用イメージ。クレジットカードのように、取引会社との請求・支払業務をJCBを通じて一本化できる(資料:JCB)

飛島建設では、建設現場の働き方改革システムと電子商取引(EC)ビジネスを行うプラットフォーム「e-Stand」というサービスを展開していますが、ここからAmazonビジネスを利用できるようにして、幅広い資材を発注できるようにします。

「e-Stand」の各ユーザーがAmazonビジネスから資材を調達できるようにする(以下の資料:飛島建設)

そして、将来的には「e-Stand」を利用する事業者に対して、JCBが法人向けパーチェシングカードを発行することで、資材購入などに関する各業者への

支払を一本化

を実現することで、精算業務を効率化することを目指します。

将来のサービスイメージ。e-Standを介して建設現場とサービス事業者の受発注を取り持つことで、両社の請求・支払業務を一本化し、大幅に効率化できる

Amazonを検索するでは、さまざまな工事用の資材がリーズナブルな価格で売られており、数日で納品されるものも多数あります。

これまでようにカタログを見て、電話などで代理店に見積もりを取ったり、注文したり、というスタイルよりも、ネット通販の方がずっとスピーディーで価格もリーズナブルです。

ネット通販やクレジットカードの会社を活用した建設資材の購入は、“調達デジタル・トランスフォーメーション”を実現してくれそうですね。

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