360°写真から3Dモデルを自動作成! CTCがフィンランド製AIクラウドを提供
2021年5月13日

管理人のイエイリです。

プリンスホテルが運営する会員制リゾートホテル「プリンス バケーション クラブ」のウェブサイトには、客室の内部を3Dモデル化し、部屋の内部をウォークスルーで見て回れる「3Dツアー」のコーナーが設けられています。

「3Dツアー」のコーナーが設けられたウェブサイト(特記以外の資料:プリンス バケーション クラブのウェブサイトより)

例えば、三養荘にある「乙女」の間の3Dモデルを開くと、特徴的な広縁や浴室など自由に移動しながら、ぐるりと周囲を見回して、すみずみまでを見ることができます。

親孝行で、高齢の親を連れて行ったときに段差はないか、トイレは入りやすいかなどを、事前に確認できるのはありがたいですね。

プリンス バケーション クラブ 三養荘の「乙女」の間の3Dモデル

部屋角に設けられた特徴的な広縁の風景

脱衣所から浴室を見たところ。寸法線も表示される

これだけ3Dモデルを作るのは、さぞかし手間ひまがかかったのではと思ってしまいますが、実は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

360度パノラマ写真

から自動作成したものなのです。(伊藤忠テクノソリューションズのプレスリリースはこちら

360度パノラマ写真を撮影するカメラの一例、「Ricoh THETA」(写真:リコー)

客室の360度パノラマ写真は、THETAとスマートフォンを専用三脚に取り付け、タイマーで撮影した(資料:伊藤忠テクノソリューションズ)

この3Dモデルは、伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)が、VividWorks Ltd.(本社:フィンランド・オウル市)の「vrTours3D」というクラウドサービスを使って作成しました。

各客室の画像をAI(人工知能)が解析し、2Dや3Dの間取りデータを自動的に作成するものです。

部屋の全体像や、各客室の内装、窓から見える景色などを、その場にいるようなリアルさで再現できます。

部屋ごとに撮った写真や点群などを合成すると、各部屋の位置がずれていたり、曲がったりしがちですが、AIが処理しているおかげで、各部屋の壁や建具が

キチンと一直線上に

並んでいることがわかります。

間取りを真上から見たところ。各部屋の壁や建具がキチンと並んでいるのがわかる

各部屋をバラバラに撮影して合体させたとは思えないほどの3Dモデルの出来栄え

これだけの3Dモデルを、測量の技術で作るのは大変ですが、AIという別のアプローチを使うことで簡単にできます。

ほどほどの精度で、わかりやすさ重視の用途には、便利に使えそうなサービスですね。

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