管理人のイエイリです。

発注者のテレワークとして、工事現場での立会検査をオンライン会議形式で行う「遠隔臨場」が注目されています。

数多くの現場を抱える発注者の監督官にとって、遠隔臨場は「移動のムダ」を削減し、生産性向上を図れるという大きなメリットがあるからです。

建設関連のアプリを開発するソフトベンダー各社からも、様々な遠隔臨場システムが発売されており、どれを選んだらよいのか迷うくらいです。

こうした背景の中、日本システムウエア（本社：東京と渋谷区）と竹中工務店は、2020年11月から2021年6月まで、遠隔臨場や現場の遠隔支援の検証を行いました。

遠隔臨場システムとして使用したのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

おなじみのMS Teams

だったのです。（日本システムウエアのプレスリリースはこちら）

オンライン会議システムとしておなじみの「Microsoft Teams」を使った遠隔臨場のイメージ（以下の写真：日本システムウエア）

現場作業者が映像を撮影したり、資料を見たりするのに使用する産業用スマートグラス「RealWear」

また、現場の映像を実況中継するためのツールとしては、産業用スマートグラス「RealWear（HMT-1）」を使いました。

RealWearとはヘルメットに装着できるスマートグラスで、両手を放したまま書類や写真、動画が見られるほか写真や動画の撮影が行える、世界初の「100%ハンズフリーのアンドロイドはマートグラス」です。

検証ではRealWearを装着した作業者が、MS Teams経由で現場の映像を実況中継しながら、遠隔にいる複数の担当者とやりとりして遠隔臨場を効率的に行う仕組みを構築しました。

日ごろ、使い慣れているMS Teamsなのでスムーズに操作できました。そして両手がフリーで使えるRealWearの優位性が高いことも確認できました。

今後の実運用では、遠隔臨場や現場への技術支援などの業務にかかる時間を、

30～50%削減

できると見込んでいます。

日本システムウエアと竹中工務店は今後、このシステムを活用した現場作業のデジタル化を推進し、熟練技術者による若手への遠隔支援や、工事現場の安全巡回点検などに用途を広げていく予定です。