管理人のイエイリです。
国土交通省が推進する「i-Construction」施策などで、工事現場に普及したドローン(無人機)ですが、建築現場となると敷地が狭い、建物と接触するおそれがあるなどの理由で、なかなか飛ばしにくいのが現状です。
これまでのドローン操縦は、レバー式の「プロポ」が使われることが一般的でしたが、機体の向きによっては旋回や前後の移動でレバーを反対方向に操作する必要があるなど、不慣れな人には難しい面がありました。
そこでドローンによる屋根点検サービス「DroneRoofer」などを展開するCLUE(本社:東京都品川区)は、ドローンの操縦を徹底的にカンタン化したサービス、「ドローン施工管理くん」をリリースしました。
ドローンの水平方向の移動や上昇・下降、写真撮影などを
ナ、ナ、ナ、ナント、
iPadの画面上で操作
するものなのです。(ドローン施工管理くんのApp Storeはこちら)
例えば、ドローンを離陸させてそのまま高度100mまで上昇させる場合は、画面上で「100m」を入力するだけです。
するとドローンは指定された高度まで上昇し、上空で静止します。
また、工事の進捗(しんちょく)を記録するための定点撮影は、一度、撮影するとその位置を記憶しているので、後日の撮影ではその位置を選ぶだけで同じ視点からの写真が撮れます。
このほか狭い建築現場などで飛ばすときは、敷地の範囲をあらかじめ設定しておくと、操縦ミスでドローンが敷地外に出ないようにする安全飛行支援機能もあります。
構造物の定期点検などで便利なのが、「お絵かき飛行モード」の機能です。上空から撮影した写真の上に、指やスタイラスペンで飛行経路をフリーハンドで入力すると、そのルート通りに飛行してくれるのです。
お絵かきモードで便利なのは、写真撮影の対象物を指定すると
周囲から写真を撮ってくれる
ことです。
例えば、建物の屋上にある飲料水タンクを点検するとき、タンクの周囲を飛行しながらいろいろな角度で写真を撮ってくれます。
「ドローン施工管理くん」の対象機種は、DJI製のドローンです。4Kの高解像度で撮影できるので、写真を拡大すると細かな部分の劣化状況などもわかります。
現場で撮った写真で飛行ルートや撮影対象物を直感的に指定し、安全かつカンタンに飛ばせるので、毎日の安全管理や進捗管理、作業の計画などに、ドローンを“普段使い”できそうですね。
また、老朽化が進む社会インフラの点検にも、このアプリは有効に使えそうです。