五洋建設が海底造成用の巨大歩行ロボを建造! BIM/CIMで敷きならし、AIで締め固め
2022年9月20日

管理人のイエイリです。

港に停泊する船を、台風などの大波から守る防波堤などは、海底に造られた「基礎捨石マウンド」というもので支えられています。

この捨て石マウンドを造るときは、地上の盛り土と同様に、作業船から水中に石を投入して、敷きならし、ローラーや重りで締め固めていきます。

しかし、作業船からは見えない水中での施工になるため、設計図通りにマウンドができているかどうかを確認するのに潜水士による出来形確認などの作業が欠かせませんでした。

そこで五洋建設はこのほど、海底の基礎捨石マウンドの施工を効率的に行える新型捨石ならし機「SEADOM-7」を建造しました。

新型捨石ならし機「SEADOM-7」による施工イメージ(以下の資料、写真:五洋建設)

新型捨石ならし機「SEADOM-7」による施工イメージ(以下の資料、写真:五洋建設)

その寸法は長さ18.5m×幅10.8m×高さ6.0m、機体重量は163tと巨大ですが、

ナ、ナ、ナ、ナント、

海底を8本脚で歩行

しながら、高効率に海底を造成できるのです。(五洋建設のプレスリリースはこちら

このロボットには、捨石を敷きならす幅5mの「レーキ装置」と、締め固めを行う重さ20.8t(水中重量18.1t)、底面が2m四方の「重錘装置」が付いています。

捨石を敷きならす「レーキ装置」

捨石を敷きならす「レーキ装置」

締め固めを行う「重錘装置」

締め固めを行う「重錘装置」

施工に当たってはまず、ロボットを所定に位置に設置し、レーキ装置に搭載した5機の超音波センサーで捨石マウンドの凹凸を計測し、設計図のBIM/CIMモデルと比較して凹凸の差分量を算出します。

次にレーキ装置を前後に移動させて、捨石マウンドをBIM/CIMモデルに従って敷きならします。この作業完了後にも超音波センサーで3Dの出来形データを計測し、BIM/CIMクラウドにリアルタイムに送信し、進捗管理などに活用します。

最後の締め固め工程では、捨石マウンドの形と高さを確認しながら、

AIで最適な重錘落下

の高さや回数を導き出し、締め固め作業を行います。

その後、次の造成部分へと移動し、同じ作業を繰り返していきます。

主な仕様

DX関連機器

五洋建設の水中歩行式捨石ならし機の歴史は古く、1986年に第1号を建造して以来、これで5機を建造し、実績を積み重ねてきました。

これまで締め固めは、起重機船から水中重量50t程度の重錘を落下させる方法や、ローラー転圧方式によって行われてきましたが、今回のロボットでは世界で初めて、重錘落下機能を搭載しました。

地上では、国土交通省のi-Construction施策によってICT土工がかなり普及してきましたが、水中の工事でもICT施工が進化してきましたね。

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