管理人のイエイリです。
山岳トンネル工事で、地味に手間ひまがかかるのが、トンネル上部のちょっとした計測です。
例えば、トンネル壁を補強するために打ち込まれたロックボルトの配置間隔が、国土交通省や地方自治体などの規格に合っていることを証明するために、これまでは高所作業車や足場、メジャーテープを使って2人一組で計測していました。
そこで三井住友建設と日立ソリューションズ は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
タブレットで壁面を撮影
するだけで、ロックボルトの配置間隔を1人で計測し、帳票に自動出力できるシステムを開発したのです。(三井住友建設のプレスリリースはこちら)
様々な距離からロックボルトの間隔を計測できるようにするため、タブレットの背面には奥行き方向の距離を計測できる「デプスカメラ」が取り付けられています。
撮影した写真の画像上で、ロックボルトの間隔を計測し、CSVデータで出力します。それをパソコンに読み込めば、帳票を自動作成できるのです。
システムの使用には高度な技術は必要ないため、誰でも簡単に計測作業ができるようになり、人手不足問題の解消にも有効です。
このシステムの生産性向上効果ですが、トンネル周方向の計測と調書の作成を行うのに、従来の方法は約2.5人工(にんく)かかっていたところ、このシステムでは約1.25人工に短縮され、
約2分の1の省力化
が期待されます。
労働生産性向上の観点からは「2倍」となり、従来多かった「割」単位の改善に比べてワンランク上の改善効果になりますので、建設DX(デジタル・トランスフォーメーション)を実現するシステムと言えるでしょう。
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