管理人のイエイリです。
このところ、米国の非営利団体「OpenAI」が開発した、AI(人工知能)でチャットする「ChatGPT」の性能がスゴすぎるということで、SNSなどで大ブレークしています。
どうすごいのかというと、何か問いかけたり、頼んだりすると、人間顔負けの論理的かつ様々な情報に基づいた文章をスピーディーに返してくれるからです。
あまりの高性能さに、大学や学校で使用禁止にしているところも出ているとか。
使い方は、ChatGPTのトップページ上にある「TRY CHATGPT」のボタンをクリックし、メールアドレスと希望するパスワードを入れて、電話番号やメールで認証するだけ。すぐに使い始めることができます。
まず、試してみたのは、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を、中学生にもわかるように簡潔に箇条書きで書き直してほしいという依頼です。
もと資料として使ったのは、国土交通省の「官庁営繕事業におけるBIMの活用」というウェブサイトにある「What’s BIM?」という解説文です。
すると、ChatGPTは、文章を入力すると即座に、
ナ、ナ、ナ、ナント、
3つの箇条書き
で、分かりやすい文章に直してくれたではありませんか!
気をよくしたイエイリは、唐突に「建設DXとカイゼンの違い」について聞きました。すると全く事前の知識なしに、建設DXは「ビジネスのプロセス改善による効率化、カイゼンは組織内の小さな改善の積み重ね」と、またまた端的な答えを返してきたのです。
これだけの解説力に、多少、ビビり始めたイエイリは、ChatGPTがどれだけ魅力的な新技術のPRを行えるのかを試してみました。
2023年1月23日に当ブログに掲載した通水確認アプリ「@Floow」についての記事の元ネタである、菅原設備のプレスリリースを、ChatGPTはどれだけ分かりやすく、ポイントをついてまとめるのかが焦点です。
プレスリリースは本文の部分だけでも約1700文字ありました。この記事をもとに「なぜ、水道屋さんは喜ぶのかを1000文字くらいでPRしてほしいと頼みました。
すると、「リモートで水道管を調べられる」「現場に行かなくてもいいので時間の節約になる」「水道のトラブルを早期発見し、大きな被害を未然に防げる」と、的確な順序で答えてきたではありませんか。
さらに水道屋さんだけでなく、住民側にも「トラブルが発生した際に、すぐに水道屋さんを呼べる」というメリットがあるとも、付け加えています。ただし、これは元記事の内容を誤解した説明と思われます。
このほか、「300字くらいで箇条書きのPR」や、
「ナ、ナ、ナ、ナント」
を2回使ったPRも書いてもらいました。
それぞれ、お願いに正対した文章を作ってくれました。
ただ、イエイリがほっとしたのは、「ナ、ナ、ナ、ナント」の後に続く言葉の違いです。ChatGPTは「@Floow」がいよいよ登場」と「引き渡し後のトラブル解消」を選びましたが、イエイリの記事では「(通水確認を)1人で行える」と「4500円のコスト削減」を選びました。
このあたりは、読者にとって最も共感を得られる言葉を選ぶセンスなのかなと、思った次第です。AI時代には、機械が苦手な「他人の気持ちを理解する力」「空気を読む力」など、アナログなセンスを磨くことが、AIに負けないコツかもしれませんね。
ひと通り、ChatGPTに相手してもらった後、「ありがとう!」とお礼を伝えると、ChatGPTは聞いていないのに「『スマートリモコン』というリモコンで水栓を遠隔操作するものがあり、便利です」といった“新情報”まで伝えてくれたのです。そのサービス精神には、少しだけAIの「気遣い」を感じました。
建設業では、入札時の工事技術提案や、施工中の報告書など、様々な文章を書く機会があります。「分かりやすく、簡潔に、箇条書きで」などとよく求められますが、いろいろな要素がぐちゃぐちゃになった文章もよく見かけます。
そんなとき、ChatGPTにコピペして「これを分かりやすく300字以内で箇条書きにしてくれ」とか頼むと、文章作成が楽になりそうですね。
それから、ChatGPTから返ってくる文章は、質問やお願いの書き方で大きく内容が変わってきます。うまい質問やお願いの仕方を磨くことも、これからAIを同僚として働いていく上で必要なスキルになりそうです。