鹿島がグループ2万人にChatGPTを“解禁”! Microsoft Azure上で安全な「Kajima ChatAI」を構築
2023年8月10日

管理人のイエイリです。

鹿島建設はこれまで、対話型AI(人工知能)「ChatGPT」の業務利用を禁止していました。その理由は、ChatGPTに質問する「プロンプト」というテキストに入力した機密情報が、学習データに取り込まれ、第三者への回答として漏洩するリスクがあったからです。

このほど、同社や国内外のグループ会社ほとんどの従業員が、実質的にChatGPTを使えるようになりました。

入力した情報が外部の学習に利用されない「Kajima ChatAI」という、鹿島グループ専用の安全な環境が構築されたからです。

ナ、ナ、ナ、ナント、

その規模は約2万人

にも上り、業務の効率化や生産性向上が期待されます。

ChatGPTを安全に使える「Kajima ChatAI」の画面(特記以外の資料:鹿島)

ChatGPTを安全に使える「Kajima ChatAI」の画面(特記以外の資料:鹿島)

「環境に配慮したオフィスビルの特徴」についての質問に回答した例

「環境に配慮したオフィスビルの特徴」についての質問に回答した例

「Kajima ChatAI」は、日本マイクロソフトのクラウドシステム「Microsoft Azure」上で利用できる「Azure OpenAI Service」を使って構築され、鹿島のイントラネット内で稼働しています。

さらに従業員の

認証機能や利用履歴

の記録などの独自機能も付加し、より安全に利用できるようにしました。

試しに「鹿島がChatGPTを使い始めたのは本当か?」という質問を、ChatGPTにしてみましたが、案の定「公式ウェブサイトやニュースソースで確認するように」という回答で、鹿島の“ChatGPT解禁”には明言を避けました。

「鹿島がChatGPTを使い始めたのは本当か?」という質問に対する回答(資料ChatGPT)

「鹿島がChatGPTを使い始めたのは本当か?」という質問に対する回答(資料ChatGPT)

Azure Open AIなどによって、入力した情報が外部に漏れないシステムを構築し、ChatGPTを活用するという方法は、ひとつのスタンダードになりつつあるようですね。

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