ドローンが“空飛ぶクレーン”に! ワールドスキャンプロジェクトが80kgの荷物吊り上げに成功
2023年12月12日

管理人のイエイリです。

道路や造成などの土木工事現場で、おなじみになったドローン(無人機)は、様々なサイズや用途のものが開発され、それぞれ建設業でも活躍しています。

ワールドスキャンプロジェクト(本社:東京都新宿区)が開発中の「スカイクレーン」は、機体のサイズが2800mm×2800mm×1100mm、重量が70kgと、巨大なドローンです。

開発中の「スカイクレーン」(以下の写真:ワールドスキャンプロジェクト)

開発中の「スカイクレーン」(以下の写真:ワールドスキャンプロジェクト)

スカイクレーンという名前の通り、“空飛ぶクレーン”として開発されているものです。その初代試作機が、2023年10月30日に千葉県某所で行われたテスト飛行で、驚くべきパワーを発揮しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

80kgの荷物を吊り上げ

 

ることに、成功したのです。(ワールドスキャンプロジェクトのプレスリリースはこちら

機体重量より重い荷物を吊り上げるとは、さすが空飛ぶクレーンだけありますね。

テスト飛行現場のスカイクレーン。人と比べると、その巨大さがわかる

テスト飛行現場のスカイクレーン。人と比べると、その巨大さがわかる

この日のテスト飛行では、地上1mまで浮上し、7分間にわたって高度を維持しながら、前後左右に5~7mの移動に成功しました。

まるでクレーンで荷物を地切りし、そろりそろりと動かしているような飛行ですね。

空飛ぶクレーンが実用化されると、ドローンならではの自動飛行技術によって通常のクレーンよりも正確で迅速な動作が期待できるほか、クレーンの転倒のようなリスクが減り、通常のクレーンが進入しにくい場所での作業で使えるなどのメリットが期待できます。

用途のイメージとしては通常のクレーンのように、高層ビルや高速道路などの工事現場で、セメントや単管パイプなどの資機材を、空中から効率的な経路で搬入したり、鉄塔のメンテナンスで

 

塗料缶やボルト・ナット

 

などの資材を高所の作業場所に届けたり、離島や過疎地への物資輸送に使ったりと、従来のクレーンよりも幅広い作業に使えそうです。

横から見たスカイクレーン

横から見たスカイクレーン

ドローンをクレーンに使うとは、ちょっと危ない気もしますが、技術の進化や自動操縦技術の進化によって性能や機能が向上すれば、効率的で安全な作業も可能になると、同社はみています。

現場での作業に使うものは、ケーブルで給電する有線タイプの機体が出てくるかもしれませんね。

現在、開発が進んでいる空飛ぶクルマと、空飛ぶクレーンが組み合わさることで、建設業にも新たな物流形態が登場しそうです。

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