管理人のイエイリです。
空港や駅、高速道路のパーキングエリアなどに欠かせない「パブリックトイレ」は、最近、車イスや赤ちゃん連れの人、そして着替えやおむつ替えへの対応など、多様化しています。
また、劇場などでは「混雑を最小化する設計」など、目に見えにくいノウハウも求められています。
そんな中、住宅設備機器メーカーのLIXIL(本社:東京都品川区)は、施設の設計者からトイレ計画の考え方や、設計中のプランについての意見など、様々な相談を受けてきました。
こうした長年の経験や知識を生かして、LIXILはパブリックトイレの新しい空間提案サービス「A-SPEC Pro」を2024年10月1日に提供開始しました。
このサービスは、熟練の設計者の知見とデジタルツールを融合し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
プロ目線のトイレ空間
を提案してくれるもので、依頼者は非常に短い納期でその成果を受け取ることができるのです。(LIXILのプレスリリースはこちら)
上の資料は、A-SPEC Proによって提案されたパブリックトイレの設計案ですが、限られた空間を使って男女別や車イス用者向けの個室や手洗い場が無駄なく配置されており、意匠的なデザインやトイレの空きを待つ人々の立ち位置までを考慮した、きめ細かい配慮がなされているのを感じます。
LIXILでは、パブリックトイレ空間を自動設計するクラウドサービス「A-SPEC」を開発し、2020年10月に公開しています。
その機器の配置シミュレーションは、自動的に
膨大な繰り返し検討
を行って、評価を点数化し、最適な設計を求める手法も用いています。
今回の「A-SPEC Pro」は、この「A-SPEC」の開発過程で生み出された技術を生かし、データに基づくトイレ計画サービスとして、設計者のお困りごとをサポートするものです。
このサービスを先行的に活用してリニューアルされた例が、南知多道路の武豊パーキングエリア(所在地:愛知県知多郡武豊町)のはブリックトイレです。下記がその内部の写真ですが、確かにスマートなデザインを感じさせますね。
多様化するパブリックトイレの設計は、意匠的なデザインだけでなく、混雑や車イスの取り回し、各種ルールとの適合性など、複雑化しています。
LIXILは「A-SPEC Pro」のサービス内容を紹介するオンラインセミナー「トイレ設計の新しい波 ~A-SPEC混雑予測シミュレーションで描く快適空間~」を2025年1月24日に開催します。これまで以上のレベルのトイレ設計を目指したい方は、このセミナーに参加してみてはいかがでしょうか。