管理人のイエイリです。
「1件の重大事故の裏には、29件の軽微な事故と300件の“ヒヤリハット”が存在する」というのは、あの有名なハインリッヒの法則です。さらに現場安全意識が低い場合には、ヒヤリハットに至る前の不安全行動も発生しがちです。
建設現場では、朝礼や安全研修などでヒヤリハット情報の共有を行い、作業員に安全意識の啓発を図っています。しかし、多くの作業員は「自分には関係ない」と自分の問題として認識しにくいのが実情です。
そこで日々の不安全行動を自分ごととして認識してもらおうと、安藤ハザマとNTTアドバンステクノロジ(以下、NTT-AT)は、現場に設置した監視カメラ映像から、
ナ、ナ、ナ、ナント、
AIが不安全行動を検知
し、自動的に記録してくれるシステムを開発したのです。(安藤ハザマのプレスリリースはこちら)
このシステムは、建設現場に設置したクラウドカメラの映像データを、AI(人工知能)画像解析機能で解析することにより、作業員の姿勢を識別。安藤ハザマの安全ガイドラインに基づき、不安全行動に当たるかを自動的に判定するものです。
不安全行動と判定された場合は、その映像データや発生位置、危険行動の種類をデータベースに蓄積します。
そして、作業員は専用のWebアプリケーションを使って、
自分の危険行動シーン
を自ら見ることができるのです。
安藤ハザマはこのシステムの有効性を確認するため、施工中の建設現場に1カ月間、このシステムを導入し、作業員の安全意識向上につながるかを検証します。今回の検証では立ち馬作業における不安全行動を対象としています。
検証では、職長や作業員が、当日の作業終了時や翌日の作業開始時に、システムを使用して自分の危険行動を振り返り、是正することを目指します。
作業員は自分が何気なくやっている作業のどの部分が不安全行動であるかを、第三者の目から見られるので、新たな気づきを得ることが期待できますね。