管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)モデルは、建物の設計・施工情報の宝庫です。
しかし、BIMモデルを使って施工に必要な部材を発注するときに、どんなものが何個必要かを拾い出すためには、大変な手間ひまがかかっていました。
こうした手作業を効率化するため、長谷工コーポレーションは燈(本社:東京都文京区)と共同で、生成AI(人工知能)とBIMを融合し、必要なBIMモデルの情報を、
ナ、ナ、ナ、ナント、
チャットで瞬時に取得
できるシステムを開発したのです。(長谷工コーポレーションのプレスリリースはこちら)
このシステムはパソコン画面の左側に「長谷工版BIM」の3Dモデルを表示し、右側のチャット画面で質問すると、瞬時に回答を得ることができます。
上の画像の例では、「3階で直径125mmのスリーブの数は?」と聞くと、生成AIが「3階で直径125mmのスリーブの数は合計で42個です」と瞬時に回答しています。
長谷工コーポレーションの調べでは、建設現場での活用を目的にBIMデータと生成AIを組み合わせたシステムは国内初です。
これまでだと、BIMモデルの属性情報をソフトを使ってデータを書き出し、それを表計算ソフトに読み込んでソートし、数量を合計する、さらに図面などと照合するといった手作業が必要だったので、数十分から数時間はかかっていたでしょう。
その作業がほんの数秒に短縮されるので、
生産性は100倍以上
向上すると言っても過言ではありません。
両社は2024年からこのシステムのプロトタイプを試験運用した結果、想定通りに活用できることを確認しました。
BIMと生成AIの融合で設計や施工管理の業務を「オートメーション化」できるという、お手本のようなシステムですね。