管理人のイエイリです。
ドイツ・ケルヒャー社の高圧洗浄機は、家電量販店やホームセンターでも“定番”の座を獲得しているほどポピュラーな製品となっています。
工事現場でも重機、コンクリート面の清掃や、最近では清掃ロボットなどでも使われています。
ただ、建物の屋根など高い場所を清掃するのは、地上から水を吹きかけたり、足場や高所作業車を使ったりと、コストや安全性の面で課題がありました。
こうしたユーザーのお困りごとを解消しようと、ケルヒャーの日本法人、ケルヒャー ジャパン(本社:横浜市港北区)と、ドローン(無人機)技術のスタートアップ企業であるスカイコード(本社:神奈川県鎌倉市)は、業務提携を行いました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
“空飛ぶ高圧洗浄機”
の共同開発に乗り出したのです。(ケルヒャー ジャパンとスカイコードのプレスリリースはこちら)
高圧洗浄機を高所で使うためには、なにも人間の手でなくても、ドローンを使って噴射ノズルを高いところに持ち上げられればよいわけです。
そこで今回の業務提携によって両社は、ケルヒャーの高圧洗浄機の噴射ノズルを主力ドローンに搭載するための専用アダプターを開発し、設計・製造はスカイコードが担当します。
また洗浄対象物や現場環境に応じて、最適な洗浄方法・ノズル・水圧、そして飛行ルートを選定します。両社のノウハウと操縦技術を融合することで、作業時間の短縮とムラのない美しい仕上がりが実現します。
そして空飛ぶ高圧洗浄機を使った清掃作業を実施するパイロットを育成するため、現場作業用の「オペレーションガイド」を整備し、千葉県君津市にあるスカイコードのドローン用施設「コードベースキミツ」を使った
実践的な操縦・運用研修
を行います。
「空飛ぶ高圧洗浄機」によって、高所清掃の作業時間やコストを大きく削減することが期待できます。
また、太陽光発電パネルの洗浄や、雪下ろし作業、温水を使った雑草除去、文化財の保全など、高圧洗浄機の用途も広がりそうです。
次に期待したいのは、高圧ホースとドローン給電用の電線を一体化した特殊ホースの開発ですね。高圧水と電気を細くて軽量なホースで送れるようになると、飛行時間の延長や効率的な作業が可能になり、空飛ぶ高圧洗浄機の実用性がさらに向上しそうです。