盗難にもロストにも強い! ライカのAI測量機「Leica TS20」が登場
2026年4月7日

管理人のイエイリです。

建設や測量の現場って、機械のスペック表だけでは語れないところがありますよね。

カタログ上では高精度でも、現場に持っていくと、雨は降る、霧は出る、人や重機は横切る、あげくの果てにターゲットを見失う……。

そのたびに「止まる」「探し直す」「やり直す」といった細かなロスが発生し、これが結構、工程全体にボディーブローのように効いてきます。

これからの測量機に求められるのは、単なる高精度だけではなく、 多少のことではへこたれず、しぶとく仕事を続けてくれる“粘り強さ”も大事になってきました。

ライカジオシステムズ(本社:東京都港区)が国内販売を始めた新製品を見ると、まさにそんな時代に入ってきたことを感じます。

ナ、ナ、ナ、ナント、

ロストに強いAIを搭載

した「Leica TS20ロボティックトータルステーション」(以下、TS20)が登場したのです。(ライカジオシステムズのプレスリリースはこちら

ロストに強いAIを搭載した「Leica TS20ロボティックトータルステーション」(以下の写真:ライカジオシステムズ)

ロストに強いAIを搭載した「Leica TS20ロボティックトータルステーション」(以下の写真:ライカジオシステムズ)

「TS20」を正面から見たところ

「TS20」を正面から見たところ

このTS20は、機器内で動作するエッジAIを搭載し、AIターゲット機能によって、雨や霧などの悪天候や反射テープ使用時でも、自動でターゲットを検索し、照準し、測定できます。

現場で「あれ、どこ行った?」となりがちなターゲット探しを、機械のほうがかなり頑張ってくれるわけです。

さらにAI-Detect機能では、プリズムやターゲットの種類が違っていると警告してくれます。せっかく測ったのに「それ、違うターゲットでした」という笑えない話を減らしてくれるのですから、これはなかなか気が利いています。

要するにTS20は、「見つける」「狙う」「間違いに気づく」という測量士の手間を、機械側がかなり肩代わりしてくれる測量機と言えそうです。かなり頼もしい進化ですね。

それもそのはず、この測量機は、測量士のワークフローを徹底的に理解したうえでゼロから設計されたからです。

メンテナンス不要の高速モーターで動作速度を高め、新型EDMシステムでより高速かつ高精度の距離測定を行い、高速プロセッサーで起動時間の短縮やデータ処理の高速化も図っています。

今後追加予定のAI-Follow機能では、遮蔽物で視線が遮られても、傾斜補正機能付きプリズムポール「Leica AP20 AutoPole」と連携して、ターゲットを再検出し、再ロックしやすくなる予定です。

傾斜補正機能付きプリズムポール「Leica AP20 AutoPole」とのセット使用でロスト回復もスムーズに

傾斜補正機能付きプリズムポール「Leica AP20 AutoPole」とのセット使用でロスト回復もスムーズに

つまりTS20は、単にスペックを盛った測量機というより、測量士の作業全体をできるだけ止めないことを目指して開発された機械なのです。

言ってみれば、“打たれ強いトータルステーション”ですね。さらに“測量機版のiPhoneを探す”を思わせる

盗難対策機能

も見逃せません。

「GeoCloud Protect」という機能が搭載されており、盗難時にはリモートロックや位置追跡が可能となっています。

盗難対策機能でリモートロックも可能なTS20

盗難対策機能でリモートロックも可能なTS20

測量機って、性能が高いほど価格も高いですからね。現場に持ち出す側からすると、「もしもの時に追える、止められる」というのは、精神衛生上かなり大きいです。

このほかTS20は、世界初のIP66防塵・防水性能を備えたロボティックトータルステーションとうたわれています。

同社の現場用アプリ「Leica Captivate」との自動同期、モバイルネット接続、Wi-Fi、Bluetooth、IoT対応も含め、単体の測量機というより、現場と事務所をつなぐ“止まりにくいデータ機械”として育っていきそうです。

測量機がここまで粘り強くなってくると、再測や手戻りを減らすだけでなく、現場全体のテンポもかなり変わってきそうですね。

建設DXというと、つい大きな仕組みに目が行きがちですが、こういう「現場でちゃんと粘る機械」が増えることも、実はかなり大事なのではないでしょうか。

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