管理人のイエイリです。
どんな住宅ができるのかを、設計段階で施主に理解してもらうのは、図面ではかなり難しいものです。
例えば、吹き抜けや大きな開口部、広いリビングルームの雰囲気などは、実際に住宅が建ってみないと、完全にはわからないというのがこれまでの常識でした。
そこで積水ハウスは、自社のCADシステムで設計した自由設計の住宅を、VR(バーチャル・リアリティー)で実寸大で立体視できるシステムを開発し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
全国の展示場で導入
したのです。(積水ハウスのプレスリリースはこちら)
住宅業界ではここ1~2年、住宅のモデルプランやマンションのモデルルームなどでVRによるプレゼンテーションが導入され始めています。しかし、独自のCADシステムとVRを連動させ、自由設計による個別の住宅を短時間でVR化できるシステムを全国規模で導入したのは、日本で初めてとのことです。
スマートフォン対応のVRメガネで見られるので、施主自身がVRデータを自宅になどに持ち帰って、家族と一緒にじっくりとデザインを検討することも可能です。
これまでも3Dによるプレゼンは可能でしたが、場所や機材の制約のほか、図面から3Dモデルを作成するのに膨大な時間を要していました。
その点、今回開発されたシステムはオリジナルCADデータをサーバーに送るとVR画像に自動変換してくれるので、大幅な業務の効率化が実現できました。
積水ハウスでは、提案から契約、工程管理、そしてアフターサービスまでをIT化することにより、
社員の働き方改革
も推進することを目指しています。
こうなると、住宅の完成イメージをプレゼンするのに、CGパースをわざわざ図面から描くのはかなり時代遅れになってきたと言えそうですね。
これからはBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)や3次元CADで設計しながら、そのデータをVRにも流用するというワークフローが当たり前になってきそうです。