管理人のイエイリです。
高速道路の施設は、路面や舗装、切り土・盛り土などの土構造物はもちろん、橋梁やトンネル、照明灯やガードレールなど、様々なもので構成されています。
そこで関西大学は、道路施設の維持管理の高度化を目的に、産学連携の研究チーム「インフラマネジメント研究会」(研究代表者:関西大学環境都市工学部 楠見晴重教授)を設立しました。
この研究会で目指す手法は、UAV(ドローン)や航空レーザー測量、MMS(モービルマッピングシステム)、地上型3Dレーザースキャナーなど、様々な3D計測機器を駆使して、
ナ、ナ、ナ、ナント、
“バーチャル高速道路”
を構築することを目指しているのです。(関西大学のプレスリリースはこちら)
そのうえで、AI(人工知能)を使って損傷などの異常箇所を発見したり、道路台帳を更新したりと、様々な維持管理を効率的に行えるようにします。
事業計画は2022~23年度は点検・診断、24~26年度は診断・修繕、27~28年度は修繕・施工と少しずつ、オーバーラップしながら取り組みを進めていく予定です。
これまでの維持管理では、これらの施設を担当する各部署が、近接目視点検によって異常箇所の発見などを行ってきました。
しかし、これからは老朽化する施設が年々、急激に増えていくため、限られた人的リソースによって、いかに事故を未然に防ぎ、大規模災害に対応していくかが大きな課題になっています。
そのため、道路を丸ごと
デジタルツイン化
し、ICT(情報通信技術)で対応する戦略は、1つの解決策と言えるでしょう。
研究会のメンバーである日本インシークは、MMSを使って奈良県香芝市内の道路を丸ごとデジタルツイン化(2021年5月10日付けの当ブログ参照)したほか、街なかのブロック塀を丸ごと危険度診断(2022年3月7日付けの当ブログ参照)するプロジェクトにも参加しています。
今回の研究会は、こうした実績をもとにさらに大規模な“維持管理DX”を目指す取り組みと言えるでしょう。