往復4時間ゼロへ! 旭建設がStarlinkと遠隔ドローンで山奥の3D測量に成功
2025年12月9日

管理人のイエイリです。

山あいの地域では、携帯電話が圏外となる現場も多く、インターネットによる遠隔臨場やクラウド活用といったDXもなかなか思うように進みません。

そのため、街なかのオフィスから現場の機械を動かすには、常に長時間の移動を強いられていました。地方の建設会社にとって、こうした「移動の負担」は長年の悩みのタネでした。

そんな中、旭建設(本社:宮崎県日向市)は、本社から35kmも離れ、携帯圏外の宮崎県西米良村の地すべり対策工事現場を、ドローンを使って本社から3次元遠隔測量することに成功しました。

携帯回線の代わりに使ったのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

衛星通信のStarlink回線

だったのです。(旭建設のプレスリリースはこちら

宮崎県西米良村の現場を飛行するドローン。右下はStarlink衛星と通信するアンテナ(以下の写真:旭建設)

宮崎県西米良村の現場を飛行するドローン。右下はStarlink衛星と通信するアンテナ(以下の写真:旭建設)

コントローラーのモニター画面。ドローン搭載カメラのリアルタイム映像が映る

コントローラーのモニター画面。ドローン搭載カメラのリアルタイム映像が映る

この実証実験は、2025年12月4日に行われました。現場にはStarlink用のアンテナを設置し、ドローンは「DJI Matrice 300 RTK」を使いました。

そしてドローンの操作信号や映像などは、Starlinkを介して本社のDXルームへリアルタイムに伝送しました。

現場が携帯圏外であっても衛星通信により高品質なインターネット通信が確保され、本社からの遠隔操縦や動画伝送がスムーズに行えました。その結果、現場を空撮した画像から地上の3D点群データを取得することに成功したのです。

遠隔操作のドローンで地すべり現場を空撮し、作成した3D点群データ

遠隔操作のドローンで地すべり現場を空撮し、作成した3D点群データ

今回の実験では、衛星通信の不具合などに備えて、現場にもパイロットを配置し、万一の場合は現場での手動操縦に切り替える安全対策をとりました。

遠隔地にいる操縦者は、ドローン搭載のカメラ映像だけでは、現場との位置関係や距離感がつかみにくく、衝突などのリスクも高まります。

そこで現場には

俯瞰カメラを設置

し、本社側ではドローンと周囲の位置関係を把握しながら遠隔操縦を行いました。

現場から35km離れた本社オフィスで、ドローンを遠隔操作するパイロット。右側は俯瞰カメラからの映像

現場から35km離れた本社オフィスで、ドローンを遠隔操作するパイロット。右側は俯瞰カメラからの映像

Starlinkによって「携帯圏外だからDXできない」という常識を打ち破り、山深い現場でも本社主導で管理・測量できる未来が見えてきました。

旭建設では、今回の経験をもとに他現場への展開や災害対応への活用も進める方針で、遠隔施工管理の新たなノウハウが生まれつつあります。

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