25%の省エネ!満員で下りる時の電力を再利用するエレベーターが登場
2011年10月14日

管理人のイエイリです。

ここ数年、中の動きがよく見えるガラス張りのエレベーターが増えてきました。カゴが上がったり、下がったりするとき、逆の方向に下がったり、上がったりしているのが重りです。

重りはカゴに定員の半分くらいの人が乗ったとき、つり合う重さに設定されています。ということは、満員で下りる時や、がらがらで上がる時は、重力で自然に動くことになりますね。

これを「回生運転」と言い、エレベーターの昇降用モーターはこの時、“発電機”として回生電力を発生します。

三菱電機が10月17日に発売するエレベーター用省エネ装置「エレチャージ」は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

回生電力をキャパシタ

 

という蓄電装置にためて、“力行運転”の時に再利用するものなのです。

 20111014-image2.jpg

回生電力蓄電システム「エレチャージ」の構成(資料:三菱電機。以下同じ)

 20111014-image1.jpg
エレベーターの回生運転と力行運転。満員で下りる時などは回生運転となりモーターが発電する

エレチャージは同社の標準形エレベーター「AXIEZ(アクシーズ)」シリーズのオプション製品です。

蓄電装置には、「電気二重層キャパシタ」を採用しました。ニッケル水素などの二次電池に比べて、化学変化を利用せず活性炭表面の物理的吸着だけで充放電を行うため、充放電効率が約20%改善しています。

また、充放電による劣化がほとんどないため、交換周期は10年以上と二次電池に比べて長いのが特徴です。主要材料にはアルミや活性炭を使い、鉛フリーの基板を使っています。

定格積載重量1000kg、速度105/分のエレベーターに設置した場合、

 

消費電力を約25%削減

 

する効果があります。

蓄電した回生電力は、すべてエレベーターで使うため、建物内の電力系統に接続する必要はなく、消費電力の少ない小規模ビルのエレベーターでも有効に使えます。

販売価格は180万円(税込み)からとなっています。手軽な省エネ装置として活用できそうですね。

【訂正】当初、価格を180円としていましたが、「180万円」の誤りでした。お詫びして訂正します。

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