管理人のイエイリです。
料理好きの人に人気なのが、料理のレシピを載せたウェブサイト「クック・パッド」です。
そのものづくり版とも言える「インストラクタブルズ(instructables)」の日本語版サイトが11月5日オープンしました。本棚や粘土の作り方からナイフの研ぎ方、さらにはペットの犬からダニを取り除く方法まで、様々なノウハウが紹介されています。
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「インストラクタブルズ」の日本語版サイト |
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掲載されている記事の一覧 |
このサイトを運営しているのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
あのオートデスク
なのです。
米国オートデスクの社長兼CEO、カール・バス氏は11月6日に東京で開かれた同社の事業説明会で、このサイトを紹介しました。
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講演する米国オートデスクのカール・バス社長兼CEO |
日本語版の記事のなかで、面白いものに「逆さま本棚」というのがあります。普通の本を傷めずに、逆さまに収納できるインテリアですが、どのように作るのかが紹介されています。
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「逆さま本棚」の記事 |
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本の周りにゴムひもの輪を取り付ける |
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ゴムひもの輪を棚の裏にホチキスで止める |
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本を収納したところ |
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壁にL形金具で取り付けて完成! |
日本語版サイトには、まだ記事は多くありませんが、今後、DIY好きな人が自分の作品をこのサイトで公開していくと、面白いコミュニティーになりそうですね。記事のアップはiPhoneやAndroid版のスマホ用の無料アプリで行います。
本家、英語版サイトには非常に多くの記事が掲載されています。例えば、レゴブロックで作った3Dプリンターというのもあるくらいです。
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英語版サイトには、レゴブロックで作った3Dプリンターの記事も |
ところで、同社がアマチュアユーザーの心をつかんだアプリやサイトを提供できるのは、理由がありました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
バス氏自身が“メイカー”
だからなのです。
自宅には本格的な工作室があり、これまでにヨットやブロンズ鋳物の工芸品、1個の石から削り出したベンチなどを作ってきました。
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本格的な工作機械が並んだカール・バス氏の自宅工作室 |
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自作ヨット |
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ブロンズの鋳物 |
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1個の石から削り出したベンチ |
オートデスクは1982年におなじみの「AutoCAD」で事業をスタートさせ、今ではBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)用などの3Dソフトをメーンに事業展開しています。
そして最近では、アマチュアユーザー向けに設計や3Dモデルの作成などが行えるフリーソフト「123D シリーズ」を公開。プロのユーザー数1200万人に対し、アマチュアユーザー数は、ナント、1億5000万人を抱えているのです。
多くのアマチュア向けフリーソフトを提供しているのは、子どものころから3Dソフトになじんでもらい、将来のオートデスクユーザーを育てるという長期的な戦略の一貫でもあります。
プロとアマを同時に相手にするオートデスクのビジネスは、これからもアメーバのように変わっていきそうです。