管理人のイエイリです。
ここ数年、急速に普及が進んでいる3Dプリンターですが、矢野経済研究所の「3Dプリンタ市場に関する調査結果 2013」によると、その2012年度の国内市場規模は数量が1692台、金額が65億円だったそうです。2013年度は数量が対前年比591%の1万台、金額が対前年比231%の150億円に拡大すると見込まれています。
こうした流れを受けて、キヤノンマーケティングジャパン(以下、キヤノンMJ)では、これまでキヤノンITソリューションズが展開してきたMR(複合現実感)や3次元CADシステムに加えて、
ナ、ナ、ナ、ナント、
米国3Dシステムズ社
の3Dプリンターのラインアップを強化し、4月10日から3Dソリューション事業として展開することになりました。
今回、ラインアップに加わった3Dプリンターは、複数の種類の樹脂を使って造形する「MJPマルチジェット・プリント方式」や、石膏などの粉末で色付きの模型を造形する「CJPカラージェット・プリント方式」、そしてフィルムを積層しながら造形する「フィルム転写イメージ方式」で、それぞれ複数の機種が用意されています。
同社の3Dプリンターホームページを見ると、大型で高価な機種から、コンシューマー向けの低価格の機種までがそろっています。
一方、設計通りのスケールで建物やクルマなどの完成イメージを体験できるのがMRシステムです。MRとは仮想現実感(VR)と拡張現実感(AR)の両方を含んだもので、キヤノンITソリューションでは、これまで製造業向けに「MREAL」というシステムを販売してきました。
キヤノンMJグループは、今年から始めた3カ年の中期経営計画で、米国流のスピーディーな事業創造や新規商材調達、そして全事業領域で自由な発想でキヤノンの枠を広げ、日本の枠も飛び越えていく
Beyond JAPAN
の推進戦略を掲げています。
3Dソリューションなどは年平均110%という成長率を目指しています。もちろん、建築や土木も両社のターゲットに入っています。
リアルな模型と、バーチャルなMRを合体させた3D事業から、建設業の生産性を上げる新たなソリューションが提供されることを期待したいですね。