点群をぴったり結合!トプコンの3Dレーザースキャナー「GLS-2000」の新機
2014年7月8日

管理人のイエイリです。

現実の街路や建物、土木構造物などの表面形状を、3次元情報を持った「点群」データとして記録する3Dレーザースキャナーは、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の普及とともに活用の場がますます広がっています。

大手測量機器メーカーのトプコンは7月、新型の3Dレーザースキャナー「GLS-2000」を発売しました。室内・屋外の計測のほか、短距離から最大350mの長距離まで計測できるのが特徴です。

トプコンが発売した3Dレーザースキャナー「GLS-2000」(写真・資料:トプコン。以下同じ)

トプコンが発売した3Dレーザースキャナー「GLS-2000」(写真・資料:トプコン。以下同じ)

満を持して発売されただけに、新機能も豊富に搭載されています。まずは、世界初の器械高自動測定機能「Direct Height Measurement」です。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

ボタンを押すと正確な器械高

 

を計測することができるのです。

このほか、高品質の点群データを取得する「Precise Scan TechnologyII」エンジンを搭載し、低ノイズのデータを取得できます。実際、この機器を試用したユーザーからは、点群データがきれいで、後処理が楽という声も多く上がっているとのこと。

土木構造物の計測に使用した例

土木構造物の計測に使用した例

建物や外構の計測に使用した例

建物や外構の計測に使用した例

建物や土木構造物の周囲や内部を3Dレーザースキャナーで計測するときに必要なのが、場所を変えて計測した複数の点群データを1つにまとめる「レジストレーション」という作業です。

通常は、目印となる球状のターゲットを置いたり、計測した構造物の形状を合わせたりしますが、精度の確保に苦労することが多いものです。

その点、このGLS-2000には、「器械点・後視点法」という方法を搭載しており、

 

既知点をピンポイント

 

で視準することにより、複数の計測点の位置を正確に求め、点群データ同士をぴったりと合わせることができます。

使い方としては、まず、3Dレーザースキャナーを三脚に据えて既知点を視準(後視)し、自らの位置を求めます。そしてその場所で点群計測を行います。

次に計測する場所には新しい三脚を立てて、現在の三脚はそのままにして3Dレーザースキャナーを外した後にプリズムターゲットなどを設置します。

そして新しい三脚に据えた3Dレーザースキャナーからもとの位置にある三脚のプリズムターゲットの位置を視準(後視)することで、次々と点群を計測地点の正確な座標が割り出せるというわけです。

この方法を採ることで、ウナギの寝床のような細長い空間や、L字形、U字形など曲がった空間の点群データも正確に1つにまとめられます。これは、現場で重宝しそうな機能ですね。

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