管理人のイエイリです。
多くの家電製品やパソコンなどは、最終的に直流で動くにもかかわらず、コンセントから電源供給を受けるため、多くは交流電源が窓口になっています。
一方、太陽光発電など自然エネルギーも、もともとの電気は直流ですが、データセンターなどの施設や家電製品などに対応するために、交流に変換して、電源供給を行っています。
つまり、発電から電力を消費する機器までの間に、直流→交流→直流という、電力を損失する交直変換が2回も行われているわけです。省エネの点から見ても、まだまだムダがありますね。
そこで、三菱電機は「D-SMiree(ディースマイリー)」という、中低圧直流配電システムの事業展開を開始しました。
2016年7月からは
ナ、ナ、ナ、ナント、
直流380V級
のシステムを市場に投入していくとのことです。
また、2017年度からは1500V級システムに適用範囲を拡大し、国内・海外市場に展開する予定です。
直流方式の電車でも、架線の電圧は1500V以下のところが多いですので、かなり広範囲な電源供給に対応できそうですね。
この事業の製品開発のため、香川県丸亀市の配電システム製作所に「中低圧直流配電システム実証棟」を設け、製品開発を進めるとともにシステム提案を強化していきます。
2025年度までには、売り上げ100億円以上を目指すとのことです。
このシステムは、太陽光発電で起こした電気を、家電製品でそのまま使うていった
直流は直流で使う
という方式のため、従来のように直流→交流、交流→直流といったムダがありません。
また、交流にした場合は、複数の電源を並列接続する場合に、周波数や位相を合わせる必要があります。
しかし、直流で起こした電気を直流のまま使う場合には、こうした手間がいりません。
D-SMireeは、直流/交流の変換による電源ロスをなくすことで、省エネを実現するシステムとして、注目が集まりそうです。